SHINGO KURONO

1985年生まれ。2006年フランスへ渡りデザインを学ぶ。帰国後国内のデザイン事務所で経験を積み、2015年独立、デザインプロジェクト humar.(ユーモア) に参加。プロダクト、グラフィック、WEBデザインなどジャンルレスにデザイン活動をしている。作る側とそれを使う側の新しいコミュニケーションを模索するTHE HOTEL LINKSや、お茶ブランドTheThéを運営。 http://www.shingokurono.com http://humar.co http://www.thehotellinks.co http://the2.co

考える通信

カンガルーを動物園でみたところから、あなたに手紙を書くまでに36の微妙な行程があった。という描写が印象的な「カンガルー通信/著者:村上春樹氏」を読んでいた。

なるほど、確かにその通りだ、と妙に腑に落ちてしまった。なにかいいアイデアを考えるとき、今日の晩ご飯何食べようかしら、と考えるとき、(BREWのブログに今日何書こうかなんて頭を悩ますとき)、「そうだ、今日は焼き鳥にしよう!」とかそれこそ「とんかつだ!」と決めるまでには36くらいの行程が含まれているような気がする。

今日は2番出口から出たから、国道246号線の方から3角地帯の脇を通って横断歩道の信号で2分46秒待って、渡り、セブンイレブンの角を曲がって商店街を通ってそのわきにあった「とんかつ」の看板に吸い寄せられる、というような。

いいアイデアを出すにはまず手を動かせということをよく言うけど、1で考え始めて、手を動かして、いろんな微妙な行程を経て、よし、これでいこう!となるものだったりするのではないか。なんて。

というような微妙な行程をいくつか経て、いまあなたに手紙を書いています。

 

Shingo Kurono

 

 

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