SHINGO KURONO

1985年生まれ。2006年フランスへ渡りデザインを学ぶ。帰国後国内のデザイン事務所で経験を積み、2015年独立、デザインプロジェクト humar.(ユーモア) に参加。プロダクト、グラフィック、WEBデザインなどジャンルレスにデザイン活動をしている。作る側とそれを使う側の新しいコミュニケーションを模索するTHE HOTEL LINKSや、お茶ブランドTheThéを運営。 http://www.shingokurono.com http://humar.co http://www.thehotellinks.co http://the2.co

Anniversaire 10 ans

その家は23階にあって、毎朝朝焼けがとてもきれいだった。

4月から6月の3ヶ月間、僕はPorte de Bagnoletという駅の近くのその家にお世話になり、Pale Lachaiseの語学学校に歩いて通っていた。公園の脇の道の緑色がきれいな季節だった。

ちょうど今頃の時期に、Saint Paul駅の近くのファラフェル屋の目の前に小さなワンルームを見つけて、引っ越しの準備をしていた。気がする。

いわゆるホームステイというやつなのだが、僕の前にいたAくんが出て行き、僕がそこに入り3ヶ月くらいで、出て行く。そうすると次の人がまた入ってくる。

マダムはとても親切なひとだった。毎日山盛りになったサラダと、フリットとパン、特別な日にはラクレットというチーズフォンデュみたいなものを出してくれた。

サラダは塩と胡椒、マスタードと白ワインビネガーとオリーブオイルを混ぜたドレッシングをかき混ぜたものだった。ワインビネガーの酸味で、いつも最初にむせていた。でもすごく美味しかった。

今でも同じドレッシングでサラダを作って食べている。ワインビネガーを入れすぎて、むせる度にマダムの顔を思い出す。

残すのも悪いし、全部食べきっていたら、おかげで3ヶ月で10kg太った。

3ヶ月でその家を出たあとも、毎週火曜日は晩ご飯に呼んでくれていた。毎週水曜はフランスの小学校が休みなので、マダムの孫の2人と遊びながら夕食を食べていた。

おかげで僕の次にホームステイしていたミオさんとミエちゃんとも仲良くなり、Annie家の兄弟のような感じだった。そんな時代からちょうど10年ということで、昨日3人で10年記念をお祝いしてきた。

あっという間に10年が過ぎて、僕はこうしてデザインの仕事をできるようになったり、みんなもいろいろあった。ミエちゃんは社長になっていた。すごい。原宿でPON D’ORという料理教室を運営している。今度行ってみよう。

 

 

 

 

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