SHINGO KURONO

1985年生まれ。2006年フランスへ渡りデザインを学ぶ。帰国後国内のデザイン事務所で経験を積み、2015年独立、デザインプロジェクト humar.(ユーモア) に参加。プロダクト、グラフィック、WEBデザインなどジャンルレスにデザイン活動をしている。作る側とそれを使う側の新しいコミュニケーションを模索するTHE HOTEL LINKSや、お茶ブランドTheThéを運営。 http://www.shingokurono.com http://humar.co http://www.thehotellinks.co http://the2.co

タンパク質

ふくらはぎの少し上のほう、膝というにはしたすぎる部分を思いっきり虫に食われた。

パンパンに腫れ上がっている。

虫というのは、サイズの割にすごいパワーを持っている。

中国の方では虫を食べる人もいるそうだ。

この間探偵ナイトスクープで虫を食べるという企画をやっていて、「なるほど、クリーミーですね!」なんてやっていた。

ロンドンの紙面の美しい某ライフスタイル誌でも、以前、鳥や豚肉よりも虫の方がタンパク質が多いというようなことを綺麗なビジュアルとともに書いていた。

1センチにも満たない体で、177センチ(最近少し伸びました。わーい)の一応成人男性の足をパンパンに膨れあがらせれる力を秘めた虫。

虫イコール気持ち悪いとされているが、いつからそうなったのだろう。

言ってしまえばエビだって見た目的にはさほど変わらない。シャコなんてクワガタ虫とトントンだ。

虫が気持ち悪いという先入観におかされ、そこらじゅうを歩いているタンパク源を気持ち悪いと言ってスプレーをかけて殺し、足りないタンパク質を何が入っているのかわからない粉で補う現代人。

そろそろ虫を食ってみようか。

いや、僕にはまだ無理だ。

こう書いているだけで気分が悪くなってきた。

豆腐でいい。豆腐にしよう。

Shingo KURONO