演出で効果的なスモークマシーンを使うには?注意したいポイント

イベント会場などでは照明などの光のラインが見えたりしますよね。そういった光のラインが見えるのは、会場にスモークがたかれているからです。スモークはスモークマシンから粘度の高い液体を霧状に噴出させることにより、照明やレーザーの光のラインを見えやすくし、より効果的にするための機械です。霧や、雲のような演出を行うときにも使用されています。
今回は、次のイベントの仕事で持ち込む予定があるスモークマシンについてお話しします。

スモークマシンの種類

スモークの種類は、主に下記の2種類に分かれます。

水溶性タイプ(フォグリキッド使用)

フォグマシン本体を、通常は5~10分程度ウォームアップしてから使用します。煙を長時間出力することにより、その後、ヒーターが冷却されたり、過熱保護によるヒートアップ停止のため、一時的に出力できない場合があります。

油性タイプ(ヘイズリキッド使用)

コンプレッサーで油を霧状にして噴出する為、ウォームアップをする必要が無く、常時出力することができます。比較的、均等にフォグを拡散することができる為、より綺麗で、斑の無い演出が可能です。リキッドが油性の為、照明機材の他、各種機材や建物の内装に油成分による汚れが付着することがあります。

引用:スモークマシン編|サウンドハウス  より

スモークマシーンの注意点

スモークを室内で使用する場合、火災報知機、煙探知機に反応します。そのため、管轄の消防署や建物の管理事務所等に確認の上使用しなくてはなりません。
また、警報機や煙感知器を一時停止の申請を行います。
危険物(油性)に該当するスモーク液を使用する場合は、管轄の消防署へ [ 危険物使用等禁止行為の解除 ] 申請が必要です。

また、特殊な液体を使用する機材のため、液体の成分や保存状況などにより目詰まりなどが起こりやすい消耗機材です。
スモークが出てこなくて液体が切れたのかと思うと、ただ詰まっていただけという場合はよくあります。

スモークマシーンを使う際の申請

[ 危険物使用等禁止行為の解除 ] の際に必要な書類

油性タイプのスモークは石油を使うため申請が必要です。水性タイプのスモーク液を使用する場合は引火しないため、申請は要りません。

・スモーク液の試験結果報告書
(消防署によってはスモークマシンの取扱説明書のコピーも必要な場合があります。)

火気の使用などを全面的に禁止してしまうと支障をきたすので、事前に申請を行い、消防署長が、消防総監が定める基準(以下「解除の基準」という。)に適合していると認められた場合に限り、例外としてこれらの行為を必要最小限の範囲で行うことができ、これを「解除承認」といいます。

「禁止行為」解除が必要であると指定された場所の場合

・禁止行為の解除承認申請書 (記載例 http://www.tfd.metro.tokyo.jp/drs/ss/071_rei.pdf )
・申請内容明細書 (記載例 http://www.tfd.metro.tokyo.jp/drs/ss/071-2_rei.pdf

・その他必要書類

会場場所を管轄する消防署に、約10日前までに申請します。

スモークマシーンを使う際の審査・調査

書類審査と現地調査

提出された書類の内容について、解除承認ができる範囲の内容かどうか、火災予防上安全な行為かどうかを「書類審査」と「現地調査」で審査してもらいます。

解除承認

解除承認を受けられる場合は、消防署から次の書類が交付されます。

・「解除承認する」旨が記載された「禁止行為の解除承認申請書」
・「禁止行為解除承認証」

「禁止行為解除承認証」は、解除承認期間中、解除承認された行為を行う場所の見やすい位置に掲出します。

スモークマシンを使っていて

スモークがあるかないかで演出の幅が変わってくるものの、使いたいから使うというわけにもいかず、規制の中に準じて対応しなければならないため、慣れないとコンテンツ制作以前に大変だなと感じます。

表現をしてく中で、こういった規制や規約にしっかりと把握できるよう、もっと勉強していきたいです。

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名久井 咲
1988年生まれ。東京を中心に活動するフリーランスデザイナー。
主な活動内容はプロジェクションマッピングやレーザーマッピングによる空間演出と、グラフィックデザイン、Web制作、映像制作による広告デザイン。
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