『コンセプトライフ』という本に出会って。

今日はどんなことをこの記事に書こうかなぁと悩んだのだが、ふと朝目が覚めたとき、頭に浮かんだのは憧れのあの人。柴田陽子さんについて書いてみようかと思う。

北海道冬の5時。毛布に包まりながら、思いを綴ってみる。

憧れの柴田陽子さんに出会った20代

「出会った」と小見出しに書いてしまったが、決して実際に会ったことがあるわけではなく。会いたくても、今の自分じゃまだ会えないような、そんな遠くて向かう先をヒカリで照らしてくれるような、憧れの人。

わたしの尊敬する上司が、「はい、この本絶対にお前に合うから読んでみたら」と手渡してくれた本、それが「コンセプトライフ」という本で、その著者が柴田陽子さんです。


※画像出典:サンクチュアリ出版/全国書店向けページ 

 

「お前、これ読んでみたら」と言ってくれた上司には本当に感謝である。「この本、返却しなくていいのですか?」と聞いてみると、「きっとお前に合うからあげる」と言ってくれたのだから。

仕事を終えて、23歳の私はあっという間に読み切ってしまった。そしてこれが私の目指すべき道だと一瞬で思うぐらいワクワクした。仕事ってめちゃめちゃ楽しいものなんだと一瞬で思わされて、私も柴田さんのように、誰かの心に何かを刻む仕事がしたいと強く思った。「仕事という名の最高の遊び」を手に入れる、かっこいい女性になりたいと強く願った。

 

『コンセプトライフ』という本から学んだこと

この本は、コンセプトクリエイターと呼ばれるまでの柴田陽子さんの日常や頭の中、これまでの苦労などが、読みやすいタッチで書かれている。コンセプトという形のない、目に見えないものが、この本を読むとちょっと身近に感じるような、そんな1冊だ。

この本の冒頭の言葉が特に好きだ。

それは、一度みたら忘れられないもの。
身近に感じられるし、「らしさ」もにじみ出ている。
しかも工夫すればするほど、どんどんわかりやすくなっていく。

掘り出すものではなく
すでに道の真ん中にもの。

それが”コンセプト”だ

「掘り出すものではなく、すでに道の真ん中にあるもの。」しかも、それは工夫すればもっとわかりやすくなるんだ!と、コンセプトという言葉をよく知らない当時23歳の私でもわくわくした。

だれもがそれぞれの美しい個性を持っていて、その体の中に、心の中に、とくべつな輝きをその人らしいカタチで抱きしめている。それをそばにいるウエディングプランナーである私が見つけて発掘して、見えるように形にする。

目の前の新郎新婦さんを、そうやって幸せにしてあげたいという決意がこの言葉でフツフツと湧き上がった。その道の真ん中にあるものを見つけ出したい。それも、新郎新婦もまだ気が付いていないような「とくべつななにか」を見つけ出してみたい。そんなインスピレーションがこの冒頭の言葉から降りてきた。

最近のウエディングは、足し算で「コンセプトを取り付けた」ものが多くなってきたなぁ…と肌感で思ったりもする。それは決して悪いことではもちろんないのだけど、なんとなく取って付けた感じがして私はあまり好きではない。

なぜならば、ふたりに「足し算」でコンセプトを付けなくとも、十分ふたりは美しいし、どちらかというと「引き算」で見せてあげたほうがもっとふたりの「らしさ」がにじみ出ると思うからだ。しかし、引き算の考え方でウエディングを作っていくのはそんなに簡単じゃない。料理の味付けを「塩」だけで勝負するようなものだから。より細部までのこだわりや、品質の高さが求められる。けれど、そのシンプルさが、ふたりが何年経っても愛せるウエディングになることを、私はこれまでの経験の中から身をもって実感している。だから私は「引き算」でウエディングを作っていく。

そしてこの本はさらにこう続く。

コンセプトができると
仕事がひとつの物語になり、
やるべきことが次々と見えてくる。
そしてやりたいことがひとりのわがままではなく
みんなの共通ゴールとして実現していく。

すると、毎日はあっという間に楽しくなる。

「やりたいことがひとりのわがままではなくという言葉が特にぐっときた。縁あって、お手伝いすることになった新郎新婦は、これから先ふたりで新しい人生をまさに始める尊い存在。そんなふたりが企画した結婚式がみんなに愛されるカタチであってほしい。

それが新郎新婦だけが熱中するような内輪の世界ではなく、参加するだれもが共感できて、もっと欲をいえば関わるスタッフも全員共感できて。みんながそれに賛同して、これからのふたりの応援団を結成するような、そんな雰囲気を結婚式の中で作りあげたい。

柴田さんの「ひとりのわがままではなく」という言葉が特に刺さって、そのために私も仕事一つ一つに物語を作ってコンセプトにし、そのコンセプトに人格を持たせてみんなでそのコンセプトを愛して行けるような環境づくりがしたいと思うようになった。

 

どんな人生も本当に美しい。

私がウエディングプランナーとして、大事にしている言葉は「どんな人生も本当に美しい」ということ。「どんな人生も本当に美しい」というメッセージは、第三者に定義してもらえばしてもらうほど、輝きを増すことを私は知っている。

結婚というフェーズは人生の中でも特に、節目となる大事な日。そんな貴重な、尊い一日を任せてもらっているウエディングプランナーの私ができることは、「新しい人生を始めるおふたりが、あぁ、この人生を真剣に生きてきて、本当によかった」とあらためて自分の人生を肯定して、愛おしく思えるようなきっかけをつくること。

柴田陽子さんが、朝方、また大切なことを教えてくれたから感謝しています。

今日も、憧れの人に恥じない人生を送ろう。いつか、並んで、他愛のない話ができる日がきたらいいな。

 

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荒井さやか(http://www.ccsw.jp/)
1984年5月21日生まれ。北海道札幌市のフリーのウエディングプランナー。ふたりらしいオリジナルウエディングをプロデュースするCoco style WEDDINGを運営している。結婚という人生の節目に行われる大切な通過儀礼「婚礼」をきっかけに、改めてふたりらしさを引き出しながら今後の人生に役立つ糧を提供することが 私のミッション。

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