WEB会議ツールを使った蔵見学
蔵見学の中止から季節は移ろい、加治川の桜は新緑を深め、二王子岳の山並みも青々と輝いています。現在も新型コロナウイルスの感染拡大防止の対応として、蔵見学を中止している中、何とかお客様との交流の機会をつくれないかということで、WEB会議ツールを使った蔵見学を実施しました。
菊水ファンサイト会員限定でご案内
今回は、菊水が2008年から実施している「酒育(さけいく)セミナー」の一環として行うこともあり、受講者と講師の距離が近く、対話ができる菊水らしいスタイルを大切にしたく、受講者を10名様に限定することにしました。
ご案内や集客についても、菊水のファンサイトにご登録いただいている会員様にメールマガジンで配信するという限定企画でありました。
「想いをかたちにする」って難しい
さて、オンラインでの蔵見学。
連日、テレビやネットでイベントや講習会のオンライン化のニュースに触れ、ほかの酒蔵さんの蔵見学はもちろん、お料理教室や、筋トレライブなんかを拝聴し、業務上WEB会議ツールを使う機会が増え、少し身近なツールになってきたところですが、お客様に向けて自分たちがホストになって実施するという初の試み。
実際に準備に取り掛かると、発信拠点となる節五郎蔵は、ところどころにWi-Fiが弱いエリアがあって通信が途絶えたり、画面がフリーズしたり、地下に響く設備のモーター音を簡易マイクが拾ってしまい、中継カメラの声が聞こえづらいなど、配信環境を整える段階で様々な問題が。。
しかし、オンラインで蔵見学と決めた以上、蔵からの中継は必須!
社内のいろんな人の知恵と道具を借りながら、ディバイスの選定、ネットワーク環境、音響、映像にまつわる不安なことがクリアになること、セミナー当日。何とか配信準備を整えることができました。
セミナースタート!
そして迎えたミーティングルームのオープン時刻。
招待したお客様が入室してくれるかドキドキしながら待機していると、日頃菊水のお酒を楽しんでくれているお客様のお顔が次々に画面に現れ、開始前にも関わらず、感激のあまり涙が出そうになりました。
セミナーでは、Zoomの画面共有と中継カメラを使って、菊水の酒造りの環境や、作業の様子などを皆さんにご紹介しました。
中継カメラで、麹をつくる専用の部屋。麹室(こうじむろ)へ。
中継カメラがつながらない槽場(ふなば)は、事前にとった映像でご紹介。
普段の蔵見学ではお伝えしきれない内容を映像と音声でお届けすることができました。
映像×中継カメラを駆使し、セミナーのコンテンツをばっちり仕上げてくれた講師の蔵人に感謝です。
お客様と繋がりながら、日本酒をもっと面白くしたい
普段、飲んでくれるお客様を思いながら、酒造りに勤しむ菊水の蔵人たちですが、画面越しにでも実際にお客様のお顔を見て対話しながらの作業は、めったにないことで、とても貴重な体験となりました。
菊水の新しいコトづくりに加わった、オンライン「酒育セミナー」。まだまだ試行錯誤は続きますが、これからもお客様のくらしに寄り添い、日本酒をもっと楽しく面白くする酒蔵を目指してまいります。