京都のモダン旅館『ホテルカンラ』 |五感がととのう空間設計(前編)【ホテルとお酒 Vol.11】

先日、地元京都でずっと宿泊してみたかったホテルに念願叶って一泊してきました。

空間づくりから接客、アメニティまで感動ポイントがとても大きく、本日はそちらのホテルの宿泊レポートをしていきたいと思います。

数あるホテル運営会社の中でも業界を牽引するUDSグループホテル。

これまで東京新宿の『 ONSEN RYOKAN 由縁 新宿』、沖縄の『アンテルーム那覇』や『ホテルローカス』など様々な系列ホテルに宿泊してきましたが、全ての施設においてUX(インテリアの配置や館内の導線、空間演出など総合的な顧客体験(User Experience))がかなりハイレベルだと感じてきました。

すっかりUDSの大ファンな僕ですが、この度ご近所でもある京都・五条に位置する『ホテルカンラ』に宿泊してきました。

UDSの中でも最上位ブランドに位置する当施設は、古きを感じる日本旅館のおもてなしと、日々変化する旅行トレンドにマッチするモダンさが絶妙に混じり合った「五感がととのうモダン温泉旅館」。

今回のレポートでは、特に記憶に残った4つのポイントを紹介していきます。

まずはその前に施設概要を。

ホテルカンラ京都

<施設概要>
施設名:ホテルカンラ京都
所在地:〒600-8176 京都府京都市下京区北町190(京都五条駅からすぐ。京都駅からも徒歩15分くらい)
規模:地下1階/地上5階
客室数:全68室
公式サイト:http://www.hotelkanra.jp/

 

2010年にオープン、2016年にリニューアルオープンした施設は、元は専修学校だった建物をコンバージョンしたもの。外観は一見ホテルには見えない無機質なものですが、エントランスおよび内装はラグジュアリーホテルそのもの。東本願寺のすぐ前に位置し、観光でも申し分のないロケーションです。

今回宿泊したのは本館ダブルルーム(1泊25,000円〜)。

 

ホテルなのに暖簾をくぐるエントランス。
ちょっと違和感が非日常性を生む


ホテルカンラ京都のエントランスは背丈以上の笹の葉で覆われ、暖簾をくぐるとガラス張りのロビーラウンジを覗くことができます。

旅におけるホテルの役割として”非日常性”がありますが、この「(ホテルなのに)暖簾をくぐる」という行為が、無意識に別世界へと導かれるような感覚を生んでいます。

近年流行りのspeak easy的な演出もこの文脈ですが、あえて「違和感」を生むような仕組みを置くことで日常世界を分断し、ホテルへの期待値を一気に上昇させているのです。

暖簾の布の角度を見ると、あえて隙間が開くようになっているのがわかります。

 

エントランスを進むと右手にチェックインロビー、左手にロビーラウンジ、正面には季節で変わる生花で組まれた作品がお出迎え。僕が宿泊した時期は、秋の夜長をテーマにしたイベントが開催されていたので美しいキャンドルナイトも見ることができました。

チェックインは美味しい冷茶をいただきながら、館内や翌朝の朝食について案内がありました。チェックインって普通面倒で早く終わって欲しいものですが、細かい注意事項などは客室の館内案内に記載されているとのことで、冷茶を飲み終わるタイミングくらいであっさりと終了。ノンストレスで最高。

一階のロビーラウンジにはバーも併設されています。

 

ルームキーをいただき、いよいよ客室へ!

(普段は客室まで案内があるそうなのですが、新型コロナ対策のため自粛中とのこと。個人的にはこのスタイルの方が気を遣わないのでむしろ有難い…。)

 

個人的お気に入りポイント

①暖簾をくぐる演出が非日常を生んでいる
②暖簾の布に切り込みを入れて隙間から京都タワーを覗く演出(→SNS映え)
③チェックインは冷茶をいただきながら最低限の内容でノンストレス

 

後編へ続く?

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