4月17日、加治川沿いの桜並木の下に立つ__。
眼前に広がる圧巻の桜と、遠目に映る残雪とのコントラストは、息を呑むほど美しかった。
私は新年度のプロジェクトで、桜と三味線演奏の映像を撮影するため、新発田市加治川沿いを訪れた。見ごろを終えて散り始めた加治川沿いの桜と津軽三味線。その散り際は儚くも、最も美しい。悪天候の翌日ということもあり、雲ひとつない青空と澄み渡った空気。新発田は、本当に自然豊かな地域である。新潟市から40分ほど車を走らせれば、その空気を体感できるのが嬉しい。
さっそく撮影スポットを決めて、撮影開始。桜色の着物と空の青が映える。
桜と戯れるオフショットも撮影したが、これは、さすがに恥ずかしい。
48歳の桜色おじさん、桜と戯れる。雑誌の表紙は飾れなさそうである。
撮影を進めていると、菊水酒造の高澤社長が、休日にも関わらず駆けつけてくれた。
胎内市方面の桜は、今がちょうど満開ということで、高澤社長先導でそちらにも行くことになった。
胎内市は、新発田市より山に入っていくのだが、なかなか一般的にはたどり着けないような桜の名所に行きついた。
ここでも急遽、三味線演奏と撮影を敢行。
桜を観にきていた人たちが、大自然の中急に始まった三味線演奏に続々と足を止め、大きな拍手を送ってくれた。
山々に囲まれた中での演奏は、その山が音響機材の役割を果たしてくれるので、生音でもとても響く。
まさに大地の叫びである。
映像担当平野さん、いつも素晴らしい映像撮影をありがとう。
2022年は一年間を通して、新発田の自然の風景の中で、三味線演奏をする機会が増えそうである。
なんと、菊水酒造全面協力の元、史佳オリジナル酒製造プロジェクトが決定したのである。
春は酒米の“菊水”の田植えに参加し、夏はホタルも飛ぶほど綺麗な場所で稲の成長を見守り、秋の稲刈り、冬の酒仕込みまですべてに参画する。
一年を通した壮大なプロジェクトの始動である。
史佳オリジナル酒完成までの各工程において、三味線の音色を聴かせる予定だ。
田植えの時期には稲に、酒仕込みの段階になれば、麹、醪に聴かせ、貯蔵時には蔵に。
日本酒製造過程で、クラシック音楽を聴かせるというプロジェクトは全国にあるようで、特にモーツァルトを聴かせた時が、醪の状態が良いらしい。
さて、史佳の三味線を聴かせた日本酒は、どのような味わいになるのか。
猪突猛進、大胆な味か、はたまた繊細で優しい味か・・。
一年後の仕上がりが本当に楽しみである。
2022年、”菊水酒造プレゼンツ史佳オリジナル酒製造プロジェクト”という新しい挑戦へのスタートである。
永く続いたコロナ禍から完全脱却し、音楽やお酒を含むエンターテイメントをもっと楽しく、もっと豊かにするコトづくりへの第一波にしたい。