街角 マチコ

ロシア生まれの電子楽器、“テルミン”の演奏家。 国際的怪電波ユニット“ザ・ぷー”という音楽ユニットで活動する傍ら、テルミン教室“テルミン大学”を主宰。 現在60名ほどの生徒にテルミンを教えている。 ライブではたくさんの人に、教室ではひとりひとりにテルミンという楽器の魅力を伝えるべく奮闘中。 NHKで放映されたサカナクションの音楽番組「シュガー&シュガー」でテルミンを担当。 PV「テルミン・テルミン」⇒ https://www.youtube.com/watch?v=q68rViaWvSU

テルミン大学ができるまで #62

ジメジメした毎日。みなさまいかがお過ごしでしょうか?

テルミン大学がテレビに出ました!

先日、テルミン大学と街角マチコが、TOKYO MXTV「バラいろダンディ」で紹介されました。わーい!

テルミンや街角マチコが紹介されることはあっても、17年間の歴史の中で、テルミン大学にカメラが入ったのは初。生徒さんも緊張しながらのレッスンとなりましたが、放送をとても楽しみにして下さっていました。

何より嬉しかったのは、「こんな楽器知ってました?」に終わらず、テルミンの概要からさらに教室の様子、生徒さんへのインタビュー、ライブの様子、さらに普段の街角マチコのルーティン、と、周辺のカルチャーに興味を持ってもらえたこと!

ディレクターさん、ADさんがとても興味を持ってリサーチやインタビューしてくださり、ありがとうございました。

街角マチコの歴史についても、過去最高に掘り下げていただき、自分でもひさしぶりに写真や録音、録画など番組に貸出するために実家から持ってきて、改めて振り返ったりしていた今日この頃。

テルミン以前のことについて、あまり発信したことがなかったので、この機会に書いてみようと思います。

 

マチコ史ダイジェスト

さあ、サラっとダイジェストでいきましょう。心のBGMは大相撲ダイジェストのエンディング曲です。

まず、5才でバイオリンに出会います。近所の図書館のクリスマス会で、市川市のジュニアオーケストラが演奏しているのを見て、バイオリンをやってみたくなったのです。

図書館のスタッフさんは母のお友達で、ジュニアオーケストラの運営にも関わっている音楽一家でした。そのご一家にいろいろアドバイスをいただき、楽器も貸して下さり、念願のバイオリンを習い始めます。

祖父が買ってくれた「ベルサイユのばら」の絵柄のついた自転車で、幼稚園の後、隣町の先生のお家に通いました。

当時ベルばらなんて知る由もなく、これ何の画なの!?って思いながら乗っていましたが、中学で宝塚にハマったときに、これってあの自転車の・・・!? と、ハッとしたことを急に思い出しました。

少々脱線しました。。。そんなこんなでバイオリンを習い、3年生になると、ついに憧れのジュニアオーケストラに入ります。

そして、4年生で初めて参加した「アマチュアオーケストラフェスティバル」。全国のアマオケが、その年は秋田に集まり、合宿練習をし、最終日にみんなで演奏する、という夏のイベント。

夜の列車ホームで家族と別れ、初めて乗る寝台列車で秋田へ。中学生、高校生のお兄さんお姉さんたちに、たくさんお世話してもらったのでした。

自分の生活圏を飛び出し、初めて出会うたくさんの人たちと一緒に演奏する。まだまだ自分の知らない世界の広さを実感したはじめての経験でした。

演劇時代のはじまり

その後、中学高校で演劇部に所属し、朝練、放課後練、夏休みも部活に熱中する学生生活を送ります。

ここで、バイオリニストを夢見ていた少女は、急激にバイオリンの練習をしなくなります。

勉強は嫌いでしたが、とにかく学校は楽しかったです。

女子校の演劇部で、私はどちらかというと男役になることが多かったです。

演者だけでなく、当然ながらスタッフワークもすべて中高生。

中一の夏休み、はじめて先輩たちと作った大道具は「リア王の王座」。

木工のド素人である中学生が、知恵をふりしぼって主役の先輩が座る王座を作るのです。

ベルベットの布を張り、宝石っぽいものも付けて、会心の出来栄えでしたが、通し稽古での舞台転換中、緞帳の裏で「せーの」と小声でタイミングを合わせ、同級生と2人で左右から王座を持ち上げたその時、ゴトッ!と激しい音を立てて椅子の脚が落下。

3本脚になった王座を舞台裏まで運び、舞台中央に残された脚を拾いに走ったのを鮮明に覚えています。

こんな具合に、本番中の舞台裏で大道具が崩壊するのは、演劇部あるある。よい思い出です。

そして、高1になって文化祭で主役級の役をいただいた時の1枚。右手に何やら物騒なものを隠し持っていますね。

1年の活動の山場である文化祭では、「ステージ系」と呼ばれる、英語劇部、音楽部など6つの部活で賞を競い合うのですが、この年に演劇部は最優秀賞を受賞したのです!

しかし、喜びもつかの間、学校の規定の時間外に練習していたことが後日発覚し、数カ月の活動停止処分に。

中学から部活に打ち込んできたのに、急にヒマを持て余し、アルバイトを始めたり、学校の外に目を向け始めるきっかけになりました。

そんな時、友達が新聞の切り抜きを持ってきて勧めてくれたのが、世田谷パブリックシアターの「高校生のための演劇ワークショップ」。

ここから、いよいよ学校の外に行動範囲を広げていくことになります。

ダイジェストの途中ですが、ここで緊急ニュースです。

その、高校生の時に出会った「世田谷パブリックシアター」のスタッフ方と一緒に企画した、夏休みのテルミンイベント「まちかどテルミン」が8月に開催されます。

小学生向けのテルミンワークショップと、どなたでもOKの無料コンサート。

ぜひぜひチェックしてみてください!

ダイジェストといいつつ、長くなってきたので、続きはまた次回に。