山の恵み楽しむ「ワラビ」のこと

こんにちは。
発酵文化研究所です。

5月2日から開催された「信楽陶器市」にお伺いしてきました。

陶芸の森では信楽作家市、
信楽駅前では、しがらき駅前陶器市が開催され、
二つの違う陶器市を堪能させていただきました。

その帰りに、お土産にといただいた旬の山菜「ワラビ
その香りと食感の良さは格別で、
先人の知恵が活かされた旬の楽しみ方。

その貴重さを改めて感じ、
お伝えしたいと、書かせていただきました。

①ワラビ(蕨)とは

日本全国に自生しているシダの仲間です。
そう。
あの、鏡餅に使われるシダの葉です。

私たちは、成長する前の若い芽の部分を山菜としていただいています。
根には多くのデンプン質が含まれており、
ワラビ餅の原料となるワラビ粉として流通しています。

ワラビの旬は山菜の中でも長いとされ、
3月頃、九州エリアから東北にむけ北上しながら旬を迎えていきます。

各地域の春を感じることができる、
季節感あふれる食材といえますね♪

②ワラビの楽しみ方

子供の頃、春になると適当な袋を持ち、
子供たちだけで取りに行くことも多々ありました。

ほんの1時間くらいでゴミ袋いっぱいになるほど取れましたし、
一緒に他の山菜や山サクランボを取っていたことも思い出します。

灰汁抜きをしているとはいえ、
子どもには癖が強く、食べるのは好みませんでしたが、
山の中で、取ることは楽しくて大好きでした。

ところが今では、取ることよりも食べる専門。
信楽陶器市の帰りにワラビをいただけたときは嬉しくて、
早速、調理し楽しませていただきました。

おすすめは香りを楽しめるお浸しや煮物ですが、
今回は少しでも長く楽しめるよう冷凍保存もご提案です。

1、お味噌汁として楽しめるように出汁と冷凍
・ワラビ・・・100g
・お好みの出汁・・・100ml
(今回は鰹と昆布の出汁を使用)
・保存袋・・・1枚
灰汁を抜いたわらびを洗い、
出汁と共に保存袋に入れ冷凍保存。
使用時は、凍った状態で水と一緒に鍋に入れ、
お好みの具材や味噌を溶いて完成。

ワラビの香りを楽しむためにも、
味噌は少なめがおすすめです。

2、ワラビと京揚げの煮物
・ワラビ・・・100g
・京揚げ・・・1枚
・お好みの出汁・・・150ml
・酒・・・大匙1
・白醤油・・・小匙1程度(お好み)
※無ければ薄口醤油でも。
鍋に出汁、酒を入れワラビと京揚げを入れる。
煮含めたら白醤油で味を調えて完成。

甘味を足さないことで、
ワラビの本来の香りと味を感じることができます。

3、ワラビの簡単お浸し
・ワラビ・・・100g
・お好みの麺つゆ・・・100ml
※今回はストレートを使用。
・酒・・・大匙1
・薬味・・・お好みで
鍋に麺つゆと酒を入れ沸騰。
ワラビを入れ軽く火を通したら冷まして盛り付ける。
お好みの薬味を添えて。

シャキシャキの食感と香りに箸が止まらなくなります。

この他にも、佃煮もおすすめです。
醤油、酒、本みりんだけで炊くだけですが、
とても香り良く、お弁当やおにぎりの具に最適。

私はワラビの佃煮を炊いた後、
我慢できず、ご飯を炊いていただきました(#^^#)

最後に。

冒頭にて、
根のデンプン質がワラビ粉になると書かせていただきましたが、
最近の「わらび餅」は、さつまいもやタピオカ澱粉を使用したものが多く、
手間暇がかかる上に、
貴重なワラビ粉を使用したものは珍しくなってきました。

ワラビ粉を使用したわらび餅は透明ではなく、
画像のように、少し黒みがかった色になるのが特徴です。
また、香りや食感も異なり全く違う「わらび餅」です。

透明のわらび餅も、もちもちプルプルと美味しいものですが、
ワラビ粉を使った本わらび餅に出会えたら、ぜひ一度お試しください。
その違いと美味しさに、きっと驚かれると思います(*^-^*)

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