先日、和歌山県のニッター様にお邪魔してきました。
もちろんその目的は最高級ジャパンテキスタイルの依頼に。今回お願いしたのは和歌山県に森下メリヤス工場さま。1907年創業なので来年ちょうど110年になる歴史あるニッター様です。
所有する丸編機はなんと200台。日本でも珍しく、吊り網機やコンピュータージャガードの製作も可能なニッター。
http://www.knit-net.com/report/morishita-meriyasu.php
こちらに和歌山ニット商工業協同組合に森下社長のインやビューが載っているので添付します。
創業110年のニッター様とTH_READが取り組めるとは本当に光栄です。彼らに作っていただく最高級ジャパンテキスタイル、製品が完成したのちに発表したいと思ってます。
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下記、インタビューコピペです。
待ちの仕事から、攻めの仕事への転換
デザイン系ファッションブランドで使われるような付加価値の高い生地を企画・生産するのが、森下メリヤス工場の主な事業だ。ニットの編み機を200台以上備えており、以前はこの生産力を使って生地を大量生産するのが事業の柱だった。
「以前は、アパレルメーカーから生地生産を請け負って作るだけでした。現在は、そうした請け負い生産に加え、自社で企画・生産した生地をアパレルメーカーに企画提案する仕事を行っています。毎月10点ほどの生地サンプルを作り、提案しています」
以前は大量生産品をいかに安く作るかに注力することで仕事が受注できていたと語る森下氏。だが、現在はその考え方を切り替える必要があるという。
「大量生産の仕事はアパレル会社からの発注を待つ、待ちの仕事。現在は、他社にできないものや世の中にないものを作り、それをアパレル会社などに提案する攻めの仕事。今後は後者のビジネススタイルじゃないと生き残れません」
新しい生地を企画・提案する森下氏の取り組みは、綿をはじめカシミヤやレーヨンなどの素材にも広がっている。
100年蓄積した技術力と感性を
掛け合わせる!
オリジナリティのある生地を生み出すその企画力の根源はどこにあるのかを森下氏にたずねた。
「当社は100年以上ニット生産に携わっており、100年分の技術的ノウハウを蓄積しています。この技術力で素材となる糸をどう編んで加工するか、つまりは『技術力と企画力の融合』なんです」
現在は技術力に加えて、感性と情報が必要な時代だという。そのため、森下メリヤス工場も東京にオフィスを構え、最新のファッショントレンドと情報収集に力を注ぐ。
「最も重要なのはキャッチアップした東京の情報を和歌山でどうものづくりと融合するか。『言葉をカタチにする力』が一番重要ですね」
この場面で、繊維産業が集積する和歌山の”地の利”が最も発揮されるという。
「染め、編み、加工などを複合的に組み合わせて新しい生地を生み出すには、詳細な微調整を必要とするのです。『顔の見える関係』と『物理的な距離の近さ』を備えたニット産業集積地・和歌山なら、いつでも現物を目の前にして直接打ち合わせができる。これこそが最大の強みなんですよ」
和歌山のように丸編みニット関連企業が集積している地域は、日本はもちろん世界的にも希有な地域だそうだ。グローバル化が進み、オリジナリティとともにスピードが求められる現在、集積が生む力こそが和歌山ニット産業の強みになりつつある。
生地は”選ぶもの”じゃない、
“創るもの”!
和歌山のニットは海外と勝負できると語る森下氏。生地だけではなく、協力企業とともに最終製品を製造し、販売する試みも始めている。
「様々な方法で和歌山ニットを世の中に広めたい。海外展開も十分可能だと考えています」
大量生産による『稼働率』重視の経営から、多品種少量生産による『最終利益』重視の経営に舵を切った森下メリヤス工場。その道のりは決して平坦ではなかったという。
「稼働率が低くても利益が取れる企業体質にするべく、何年もかけて少しずつ変えていきました。それがようやく実を結びつつああります」
最後に、ファッションやニット業界の人々へのメッセージをお願いした。
「和歌山に来ればカットソーのあらゆる素材が揃いますから、ぜひ一度足を運んでいただきたい。よりよい商品をつくるため、デザイナー様とは生地創りから一緒に取り組ませていただきたいですね」
和歌山ニット産業の情熱が、ファッション業界に”より高付加価値のものづくり”を取り戻すきっかけとなってほしいものだ。
会社名 | 株式会社森下メリヤス工場 |
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事業内容 | ニット生地編立・企画製造販売 |
住所 | 〒640-0411 和歌山県紀の川市貴志川町前田36 |
Tel | 0736-64-6161 |
FAX | 0736-64-5292 |
企業HP | http://morishitaknit.jp |
nobuyuki@viola.ocn.ne.jp | |
代表者名 | 森下 展行 |
設立 | 1907年(明治40年) |