似た服が多いアパレルの秘密公開。

似たような服が並んでる?

ルミネや駅ビルのレディースの洋服屋に行くと同じような服が並んでいるのをよく見かけますね。

トレンドの色も被っててどこにいっても同じようなものが多く、「これいいなあ」と思ったらとりあえず買わないで、家に帰って一番安いのをネットでアプリで検索して購入したりする人が増えてきたと思います。

買い物慣れしている人は「これはどうせセールになるだろう」「もう少しで10%オフの時期だから待つ」「ネットの方がポイントたまるし」など。消費者は消費に対して利口になっていますのでもちろん時代が変わればこの事象は当然ですね。

生地のトレンド作りと「生地屋」

さて、ギャルソンやイッセイみたいなDCクリエーターブランドは「テキスタイル自体を開発」してしまいますが、開発力がなかったり、別注生産ロットまで消化できないアパレルブランドは「生地屋の提案に乗る」のが一般的です。

実はブランドの展示会より生地屋の展示会の方が1年も早いサイクルで回っています。デザイナーは現在2016年冬には2017年秋のデザインしていますが、生地屋は2018年秋冬の生地開発を行っていたりします。パリのプルミエールヴィジョンなどがその例です。

なので、生地屋がお客様であるデザイナーと来年、再来年の話をしながら色や生地のトレンドを作りあげます。その生地を見ながらデザイナーに「この色がいい」「この色作って欲しい」などと注文して出来上がるのがこれ。

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生地カウンターから生地製造へ

生地カウンターってやつです。
これは多くの生地屋が自社でリスクして在庫を抱えてたくさんの色をつけてデザイナーに提案する生地提案資料。わざわざピンキング鋏で切ってノリで貼り付けるという凝ったもの。。

京都や関西などの民家でおばあちゃんが切って貼ってくれてます。1枚貼って1円とか、、なのかな。。。?京都で立ち話したおばあちゃんがこの仕事してましたね。

851の赤、560のグリーンなど最近店頭で見かけます。

これは生地屋が提案した色でもあり、生地屋があるデザイナーと一緒に付けた色、の2つの場合があります。あるデザイナーが851の赤を作ってくれと生地屋に依頼し、生地屋は851の赤を作りますが、もちろん製造業なので多く作った方が安くなるので生地を多く製造します、多く作ると余ってしまうので余った分は他のデザイナーさんに売っちゃいます。また、作ると決めた時点で他のデザイナーにも打診してより多く生地を製造したりもします。

こうやって店頭で、「かぶる」ことが多くなってきます。

生地開発とデザイナー

僕自身のブランドTH_READでは生地の開発から色の指示までしているので他とかぶることはないですが。

「生地カウンター」見ながら洋服を想像してるデザイナーという職業。値段とか、ボリュームとか、色とか、ストレッチ感とか、危険度とか。

ちょっと特殊です。

生地開発までできるともっと奥深いですが、糸や織機、染め、仕上げの全行程を把握するには何年かかることか。

生地屋の人は口をそろえて言います。「昔のデザイナーは糸から生地まで作ってた」と。

 

そろそろ現状の繊維産業の体力では安易ではなくなってきました。

 

生地屋も変わり目の時期かもしれません。

 

TH_READ

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