親譲りの癖っ毛

先日のこと。
オーストラリア在住の中学時代の同級生が一時帰国するということでみんなで渋谷と言ったら浜ちゃんに行って来た。
(同級生といっても、当時ほとんど話したこともなかったくらいなのだけど。笑)オーストラリアで写真家として活躍する彼女の写真がFacebookで流れて来る度にいい写真だなぁと思い、話してみたいなぁと思っていたのでかなり楽しみにしていたし、ちょっと感激だった。写真のこと、今までのこと、これからのこと。色んな話をした。

デジタルの時代。
カメラのシャッターをカシャカシャと切っていけば、ストップモーションができてしまいそうなデジタルな時代だ。

「ちゃんと現像していない写真をそのまま渡すなんて裸をみられるくらい恥ずかしい。」
という言葉が印象的だった。(飲みすぎたためディテールが違ったらごめんなさい)

そうなんだ。そうなんだよなぁ。

写真はその友人が帰り際に撮ってくれた。さすが。(Photo by Yumi Fujii)

そこに尺八という和楽器で音楽活動をしている友人も来ていて、それはもう、お久しぶりだったのだ。
「東京に出て来たてのころ、ゴールドラッシュのハンバーグを食べにいったよねぇ。」
なんて、ある日のランチタイムをとても鮮明に覚えていることに気づいた。

日本の伝統の楽器を奏でるということは、想像するだけで背筋の奥の方がキーンとなりそうだ。
そんな世界で戦っている彼からは、責任感というか、背負っているという空気が出ていた。

20年前のちょうど今くらいの季節に、愛知県立吉良中学校の体育館に期待に胸を膨らませたり、これから始まる生活に緊張したり、親譲りの癖っ毛を気にしていたりしていた僕たちは、みんなそれぞれの時間を過ごし、あっちへいったりこっちへ来たりしながら、それぞれの道を生きている。

僕はどこまでいけるだろう。

Shingo Kurono

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