風船とカルガモと太極拳

もし仮に上京した時に下町に憧れて浅草辺りに住んだとしたらきっと今でも浅草に住んでいるのだと思う。
孵化したヒナが一番はじめにみたものをお母さんだと思うように、一番はじめにいわゆる東京の東側に住んでいたとしたら、清澄白河あたりの元工場だった物件に住んでいただろう。
(実際そういう物件がかなりあった。しかも賃料抑えめ。)

世田谷公園の噴水周りにある池には何家族かのカルガモの親子がいて、そのヒナたちは間違いなくお母さんらしいカルガモの後をついて水面に水しぶきを飛ばしていた。

錦糸町の田園都市線からJRへの分かりづらい乗り換えの間にある喫煙所でたばこに日をつけながらゆっくり歩く周りのひとを眺めながらそんなことを思い、カルガモの親子を思い出す。

ここ何日かバタバタっと過ぎていて、それでも充実した何日感だった。毎晩急に風船の空気が抜けるようにぷしゅうと全身の力が抜けてそのまま眠り、空気が溜まって起きて、また抜けての繰り返しだった。

「30代になると体力がたっとくるんだよぉ。」
と何人もの先輩たちから聞かされて、「いやいや、まだ全然若いじゃないですか、」なんて返していたが、自分も大分がたっとした気がして、運動をしようと心に決めた。

そう、明日から何かしらの運動をはじめよう。

友達が行っている柔術に何度か誘ってもらったが、柔術は中々ハードルが高い気がして、世田谷公園で太極拳でもやってないだろうかと思い検索したが、残念ながら太極拳協会のサイトには世田谷公園開催の文字はなかった。

Shingo KURONO

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