キャンプで一番気持ちがいい時間?

日々キャンプをしていると、

「あぁ、この時間のためにキャンプをしているなぁ」と思うときがある。

たとえば、焚き火の時間

いつも思うのは、焚き火の時間。

あたりが暗くなって、少し肌寒いときに

パチパチを音をたててゆらめく炎を、うっとり見つめながら

暖かいワインを飲む。

キャンプをするときに、いつも思う素敵な時間だ。

日本人の生活では、いろりがあったかもしれないが、

焚き火を見るような暖炉の習慣はない。

焚き火のゆらめきは、わたしたちの生活では身近ではないけれども、

なぜかとても懐かしく愛おしく感じる。

人間の本能的なものなのか、今でも不思議だ。

 

でも、実はもっといい時間帯がある。

それは「朝」だ。

1日のはじまりを日光と自然とともに肌で感じる朝

朝、テントを開けると

そこには一旦リセットされたような

みずみずしい空気と草木がある。

1日のはじまりを日光と自然とともに

肌で感じる瞬間だ。

 

天気のいい日だと尚よい。

まだ日が全てを照らしきれていない時間帯の

朝の空気は、ものすごく贅沢な気持ちにさせてくれる。

 

気持ちがいい朝は、

のんびり焚き火をはじめる。

昨日の残った食材を

焚き火でトーストしたパンの上に乗せて

それをゆっくりいただく。

鳥の鳴き声をBGMにしながら、

「おはよう」と言わんばかりのキラキラした湖面を眺めつつ、

焚き火であたためたお湯で作ったコーヒー(もしくはスープ)を片手に。

日常の中にも素敵な朝を

素敵な朝は、日常でも迎えられる。

たぶん、美味しいパンとコーヒーと、

ほんの少しのお天気と気持ちのいい風があれば

きっとどこでもこの気持ちにはなれる。

 

「自分にとって気持ちがいい時間ってなんだろう。」

そんなことを問いかけてみる休日も

たまにはいいかもしれない。

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Yuka Koishi

イラストレーター、キャンプコーディネイター。 焚き火とお酒とカレー好き。
著書に「そうだ、キャンプ行こう!」(スタンダーズ)、「カメラ、はじめます!」(サンクチュアリ出版)、「日本酒語辞典」(誠文堂新光社) がある。
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