はじめまして。京都にあるブティックホテル HOTEL SHE, KYOTOで働いている花岡 直弥(はなおか なおや)と申します。BREWさんで5月より連載記事を書かせて頂くことになりました。どうぞよろしくお願いします。
さて、この記事が掲載されるのは5月4日ということで、世の中はゴールデンウィークの真っ只中。いつもであれば、ホテルで働く私たちは一年で最も慌ただしい日々を送っているはずです。
ですが、残念ながら今年はそうではなさそうです。
HOTEL SHE, KYOTOでも、4月より新型コロナウイルスの影響でクローズを余儀なくされており、おそらく日本中の誰しもが旅をすることに対してネガティブな感情を抱いているはずです。
私たちが安心して旅ができるようになるのは一体いつになるのか。夏の終わりなのか、それとも来年なのか、もしくは10年後なのか。
未来への希望は捨てず、けれども決して楽観視はせず。私たちホテルで働くスタッフは、自宅でできる限りのことを精一杯考え、自問自答の日々を過ごしています。
ホテルの素晴らしさを伝えたい
私はHOTEL SHE, KYOTOで働く一方で(仕事内容はまた後日お話させてください)、趣味で世界中の素敵なホテルを探して、それを個人のTwitterアカウントで紹介するというライフワークをおこなっています。
今日は東京・鶯谷にあるLANDABOUTさんにお世話になっております〜!
街の妖艶な雰囲気をネオンやサーモンピンクの壁で表現されてるそうで、オーナーさんのこだわりが凝縮されてる素敵空間やった?
朝食はオープンサンドを自分で作れるらしくて今から楽しみ…?#フライデーナイトホテル pic.twitter.com/CkKOwiGe2R
— naoya hanaoka / HOTEL SHE, (@naoya_hanaoka) February 14, 2020
昨年上海に行った時に泊まった文化財登録もされてるクラシックホテル、Moller Villa。
オーナーの愛娘がみた夢の中に出てきたお城をベースに設計されてるという映画みたいなお話。
カーペットの匂いで歴史が感じられる、タイムスリップしたかのような滞在でした? pic.twitter.com/UKz3I3wED0
— naoya hanaoka / HOTEL SHE, (@naoya_hanaoka) February 12, 2020
紹介しているホテルは『行ったことがある』ものもあれば『行ってみたいホテル』もあります。
最初は「次の旅で行きたいホテル」をなんとなくツイートすることから始まったのですが、調べていくうちにホテルの素晴らしさに魅了され、「もっと多くの人にホテルの素晴らしさを知ってほしい」と思うようになりました。
このライフワークのおかげで週末の楽しみもでき、友達も増え、こうしてお仕事も頂いているわけです。趣味をこつこつと続けていて本当によかったなぁと思います。
旅する未来をイメージして欲しい
ですが、世の中では、旅行を筆頭に『屋外での移動や行動を伴うもの』を発信すること自体が制限されているような空気を感じます。
もちろん、今の状況の中で、外出して長距離を移動しホテルに宿泊することは絶対に避けるべきです。ですが、そんな未来を夢見たり、過去の日々を回想することは決して悪いことではありません。
むしろこの状況が収束した時をイメージして、やりたいことリストを作って、それを家族や友人,恋人と共有し、少しでも前向きに日常を過ごすことはとても大切なことではないでしょうか。
愛すべきホテルを失わないために
長くなりましたが、本連載では今後大きく二つのことを綴っていきたいと思っています。
一つ目は、この暗い日々が明けた先に、読者の方に行ってみたいと思って頂けるようなホテルをご紹介すること。その中でも、バーやラウンジが素敵なホテルを中心に、写真とともにお伝えしていきたいと思います。
二つ目は刻々と状況が変わっていく中で、私がホテルスタッフとして考えていることをツラツラと。バーで隣に座った客が、なにか呟いてると思って聞いてやってください。
どちらも、HOTEL SHE, KYOTOだけでなく、世界の愛すべきホテルがなくならないように、そんな願いを込めて言葉にしていきます。