こんにちは。ザ法人営業の杉本です。暖かくなってきましたね。
■恋人を紹介するバーテンダーさんのお話
お酒を飲んでいたら、以前に知り合いのバーテンダーさんに聞いた話を思い出しました。その人は職業柄もあるのか、男女ともに恋愛相談をよく受けるのだそうです。独身でパートナーもいないフリーの方が「結婚したい」「恋人がほしい」という相談が多いそう。
この相談を受けると
「月に1回か2回、必ず異性と食事に行くこと」
「フリーであることと紹介してほしいことを公言すること」
をルールにするアドバイスするんだとか。
バーテンダーさん自身もキューピッド役になることが多いらしいのですが、興味を惹かれたのは、彼は紹介はしても食事等では絶対に同席しないようにして、お互いに二人きりであうように仕向けるそうです。こういうのって最初は会ったこともない二人なので、最初は両方の知り合いであるキューピッド役が同席するか、ダブルデート、合コンを設定するのが多いのかなと思っていたので、ちょっと新鮮に思ったんです。
かのバーテンダーさん曰く、自分が間に入ってしまったり何人かで集まると、どうしても集団での会話になってしまう、友達同士やパーティーの会話になってしまうから、初対面でも2人のデートであることを意識付けるほうがいいんだそうです。
■普段は何気なく会食の場をつくっている人が多い
翻って、ビジネスの世界ではどうなんでしょうか?特に営業は?
営業と恋愛は一緒にされることが多くて、私はその説にはちょっと異論はあるのですが、「2人で会うことの大切さ」はあまり意識されてなくて、強調しても足りないくらいだと思ってます。
前回、仲良くなるための会食・接待について書きました。通常の場合は、ある程度の人数を呼んで開催しますよね。推進しようとするプロジェクトや関連部署を考えると、それでお互いに顔を突き合わせて一気に懇親を図るのが効率的ですから、これは正しい。(大体はお客様は部長・課長や担当を含めて3人〜4人)
でも、お客様と自社の3対3、4対4の会食・接待では「会社対会社」の話になってしまいますよね。
そして役職に差があれば、多くは一番上の役職者が会話の中心になって進むことが多いでしょう。その代わり、下の役職の人は上司に気を使ってますしビールや注文とるので忙しかったり・・・発言の機会もないしほとんど話せないことが多いです。
■意中のお客様を落とすためには
ここまで書いたらもうおわかりかもしれませんが、他の人とちょっと差のつけられる営業は、狙ったお客様と二人きりで話せるように流れをつくって場を設定します。
6人〜8人での会食の場合と、お客様と二人きりの会食だったらどのような違いがあるか意識してイメージしてみてください。
当然にお互いに会社の看板を背負ってきていますが、話は個人に焦点があたって、個人対個人でのお話になります。そして二人しかいませんから、会話量も圧倒的に多くなるはずです。
また、二人が互いの会社での同程度の職位、たとえば係長どうしだったらどうでしょうか?
お互いの上司の愚痴も出てくるかもしれませんが、こんなタイプの上司なんだなということがわかり、稟議の通し方もわかってきます。何なら一緒に稟議を通すための作戦を練ることができるかもしれません。一緒に作戦を練ったお客様は取引先を超えて仲間となり、会社的にみても砦を崩す(取引先とビジネスをする)ための橋頭堡として重要人物になるかもしれませんね。
もちろん営業としては、1対1で誘う相手は、自分のビジネスに有用な相手が望ましいです。本気でデートを誘う相手が一人であるようにしっかりと狙いを定めましょう(笑)仮にそれが外れたとしても情報収集や深く仲間になっておくのは損はありませんからね。
ただし、注意点が1点。相手が異性の場合は自分が男女のどちらの立場であっても、取引先かベンダーかどちらの立場であっても、周囲の見え方を気をつけましょう。これまではイメージしやすく会食にしていますが、特に夜にお酒の入った会食は避けたほうが無難で、実施するとしても十分に配慮したほうが良いと個人的には考えます。1対1のシーンはランチでも商談でも作ることができるので、お酒ありの会食にとらわれる必要はありませんので、1対1の環境をつくることを意識してみてください。
■まずはアタックしてみましょう
あとお客様ひとりを指名するのはやりにくいと思う方もいらっしゃるかもしれませんけど、お仕事でちょっと仲良くなれそうだな、話が合いそうだな、ということであれば意外と誘いに乗ってくれる方はいらっしゃいます。私の経験では年上の方(役職上の方)のほうが意外と喜んでくれますよ!