私事で恐縮ですが、一番好きな季節は春です。
「好き」というか、冬が苦手すぎて、待ち焦がれたあたたかさに命を救われたような、延びゆく日照時間に心を解凍されるような、大げさだけどそんな切実な気持ちなのです。
よって、スーパーに春の食材が並び始めるともう大変。あれやこれやと買い込んでは、少しでも早く生活に春を取り込もうと、せっせと料理を作り始めます。
今回は、そんな春到来を告げる食材から「たけのこ」と「菜の花」を使ったリゾットのレシピをお届け。
柚子胡椒の大人っぽいさわやかな風味が、たけのこ特有の「香り」と菜の花の「ほろ苦さ」によく合うリゾットです。
■たけのこと菜の花、チキンの柚子胡椒リゾット
・材料(2人分)
生米(洗わない) 100g
玉葱(大) 1/4個(60g)
水煮たけのこ 70g
菜の花 2本(50g)
鶏もも肉 160g
白ワイン 大さじ1(15g)
柚子胡椒 5~10g(お好みで調整してください)
おろしチーズ(もしくは粉チーズ) 適量
オリーブオイル 適量
塩 適量
◀Let’s cook!
①食材を切る。玉ねぎはみじん切り、菜の花はざく切りに。たけのこは穂先を斜め切り、下部はざく切りに。鶏もも肉は2㎝の角切りにし、塩を振っておく。
鍋に湯を沸かしておく。沸いたら弱火にして、湯温をキープする。
②フライパンにオリーブオイルをひき、玉ねぎを入れて塩を振って弱火で炒める。鶏もも肉を加えてさらに炒め、色が変わってきたら、たけのこと菜の花を入れる。ざっと炒めたら、白ワインを加える。
アルコール分が飛んだら、オリーブオイルを足して生米を入れて混ぜ、全体に油がまわったらかぶるくらいの湯を注ぐ。
③米が好みの固さになるまで、時々湯を足しながら20分くらい煮る。
④火を止め、柚子胡椒と塩、チーズで味をととのえる。仕上げにもチーズをふる。
(柚子胡椒に塩分があるため、先に柚子胡椒を加えてから塩で味をととのえてください)
リゾットづくりには「出汁食材」と「熱い湯」があれば。
私がリゾットの材料に必ず入れるのは「出汁が出やすい食材」。
多くのリゾットレシピでは、出汁としてスープの素を溶いたものを用意するのですが、それは素材から十分出せると考えています。
野菜類であれば玉ねぎやきのこ、セロリなど、動物性のものであれば鶏肉やベーコンなどの加工肉、貝類が出汁が出やすい食材として思いつくところ。
野菜類は、塩をふって弱火で炒めることで旨みをともなう水分が出てきて、出汁としてしっかり味を下支えしてくれます。
そして、もうひとつ必ず用意するのが、「熱い湯」です。
水や温度の低い水分で煮ると、米を「炊く」ことになり、粘り気が出ます。
アルデンテ的な食感と米粒同士が同化しない仕上がりを作るために、この温度が大切です。
この2点を押さえれば思いのほか簡単に作れるリゾット、具材もかなり自由度高く取り入れられるので、おうちの定番料理にラインアップさせるの、おすすめです。