The Thé (テテ) というお茶ブランドを運営しています。
僕の田舎は愛知県の西尾市というところで、全国的にも抹茶の生産が有名な産地で、毎年時期になると茶畑は日よけの真っ黒いシートにおおわれる。
子供の頃には、祖母の家に遊びに行くと大きめの茶碗に、抹茶粉を入れて、竹で出来た茶筅というもので手際よく、シャカシャカとお抹茶を点てて、出してくれていました。
当時は、ただ苦いなぁという印象でしかなかったけれど、少しは大人になり、東京に出てきて、初めての長期休暇に地元へ戻った時に、祖母にお願いして、久しぶりに点ててもらい、口の中にじわぁ、と広がる苦味と甘みにはっとした。(地元に対する郷愁ということもあるのだろうけれど。)
長期休暇の終わり頃の、夏休みが終わってしまう時の切なさをかみしめながら、東京に戻る時に、祖母から道具をもらい、時折思いついたら点ててみたりしていました。
日に日に抹茶熱が高まって、もうあかん、もうやろうと思い立ち、地元の抹茶屋さんにうかがい、
抹茶というと茶道といった文化への敷居が高くてなかなか手を出しづらいけれど、コンビニのお菓子には抹茶味がたくさん並んでいて、日常生活のなかで、近さと遠さが極端だなぁと感じ、その間、普通に点てていただくということがあってもいいんじゃないかというお話をさせていただきました。