遠回りこそ最短ルート
ダイエットを始める方の中には「できるだけ早くダイエットを終わらせたい」「短期間でどれだけ体重を落とせるかが大事」と考えている方も大勢いらっしゃると思います。
確かに、集中力が続くうちに短期集中でダイエットをやり遂げることも良い戦略の一つではあると思いますが、必ずしも「極端に食事を減らす」ことや「食べずに動きまくる」ことが最短で目標体重に到達するための手段として正しいとは限りません。
むしろこれらの手段は大半の方にとって、ダイエットを失敗へと導く要因になります。
今回はまずはじめに、ダイエットの最適なペース、最大のペースを説明させていただいた上で、ダイエットのペースを決める考え方を紹介します。
皆様のお役に立てれば幸いです!
ダイエットの最適、最大なペース
多くの方にとってダイエットの最適なペースは月に体重の2〜3%減ほどになると思います。
これは体重が60キロの方でしたら1ヶ月に1.2〜1.8キロほど落ちる計算です。
案外少ないように感じるかもしれませんが、ダイエット経験がない方にとっても現実的であり、達成しやすいです。
一方最大のペースは、月に体重の5%減ほどになります。
これは体重が60キロの方の場合、1ヶ月に3キロ体重が落ちる計算になります。
この辺りがほとんどの方にとって過度に筋肉量を失わず、食事やダイエットをうまくこなすことができればリバウンドのリスクも減らしながら痩せられる限界のラインになるかと思います。
もちろん過体重の方や減量に慣れている方でしたら、もう少しペースを上げても大きなデメリットが生まれにくいかもしれませんが、それでもよくダイエット系の広告で見る「1ヶ月でマイナス10キロ」のような数字を当てにしてはいけません。
確実にダイエットプランが崩壊し、大きな成果は得られないです。
そして最適な数値である月に2〜3%減と5%減とでは後者を選びたくなる方が多いと思いますが、必ずしも後者を選んだ方が早く痩せられるとは限りません。
ここからはその理由について解説させていただきます。
ダイエットのペースを決める要因
もし人間が管理された量の食事を食べ続け、決められた運動ルーティンを毎日こなすことができるのであれば、健康を害さない範囲で最速ペースの減量をしても問題はありません。
しかし多くの方は毎日同じものを食べ続けることはできませんし、お腹が減った時に毎回理性を働かせて暴食を抑えられるわけではありません。
また感情、理性以外の要因としても急な仕事の対応や、避けられない飲み会など、ダイエットを妨げる環境要因も無視することはできません。
最速ペースの減量ではそれなりにきつい食事制限が求められます。
それを例え嫌なことがあった時や料理する時間が確保できない時でも遂行するのは、減量に慣れている方でも難しいです。
食事制限だけでなく、運動ルーティンについても同じことが言えます。
時間が確保できない日や、やる気の出ない日も運動ルーティンを守り続けることは難しいです。
これらのことから、最速ペースの減量では食事管理、運動ルーティンを継続することができなくなり、ダイエットを中断してしまうことにつながりやすいのです。
自由にコントロールできる時間が多く、ダイエットに専念できる環境が整っており、強い胆力を持っている方であれば最速のペースで減量を進めることができると思いますが、そうでない方は、ご自身の置かれている環境やダイエットの経験値を考慮してダイエットペースを決めると良いです。
例え環境が悪く、ダイエットの経験値が乏しいため月に2%減のペースを選択したとしても、おそらくそれがその方にとっての達成可能な最速ペースなので前向きに取り組むことが大切です。(仮に5%減に挑戦し、挫折してしまったら1キロも減らない結果になってしまうかもしれない)
月5%減のダイエットに比べ月2%減のダイエットは遠回りしているように感じられるかもしれませんが、最速ペースで失敗するリスクを考えると、ゆっくりと無理なく着実に数値を減らしていけるペースの方がゴールに素早く到達できることもあるのです。
ダイエットはペースを上げれば上げるほど、失敗確率、リバウンドのリスクも上がるのでまずは月に2〜3%減のペースで取り組んでみましょう!
月に2キロしか減らないペースでも1年経てば−24キロです!