”革新”していくもの

2月26日、いのちの電話講演会登壇のため訪れた場所は、大分県。出発前から、久しぶりの遠出で心が弾む。新潟空港から福岡空港到着後、特急列車ソニック77号で大分へ向かった。

なんともレトロな列車で移動すること2時間。無事、大分に到着した。何と気温14℃という暖かい陽気。新潟との寒暖の差は言うまでもなく歴然である。

ホテルにチェックインし、まずは、分解して持って来た三味線を組み立て、軽くウォーミングアップ。

やっと落ち着き、時間は夕方4時。少し大分駅前を散策してきた。 大分といえば・・・麦焼酎、そしてとり天。私は大のとり好きである。せっかくなので本場大分の地で飲んでみようと選んだのは、”いいちこ”。日本一売れている麦焼酎である。お目当てのとり天も買ってきた。そして、酒屋を巡って、ラスト一本の”菊水の辛口”をゲットできた。相変わらず運がいい。

さて、今日は日本酒と焼酎の飲み比べをしてみようと思う。日本酒は醸造酒、焼酎は蒸留酒に分類されるが、そんな醸造酒と蒸留酒の味の違いを実際に飲んで考察してみよう。

さあ、とり天に合うのは、”いいちこ”か”菊水の辛口”か__。

まずは”いいちこ”から。蓋を開けると、原料の麦の香りが漂う。味わいは、すっきりとしていてクドさが全くなく、引っかかりがない。とり天を頬張れば、とり天の香ばしさと麦との相性が抜群である。すべてのバランスがちょうどいい。 次に”菊水の辛口”を。日本酒は米が原料のため、甘味があるのが一般的であるが、”菊水の辛口”はその名の通り、甘くなく、すっきりとしてキレがある。後味にしっかり旨味が感じられ、さっぱりとしたとり天と、とても相性が良いと感じた。それぞれ違って、それぞれ旨い。焼酎は蒸留する分、味や香りが濃厚でよりアルコールらしさがあり、日本酒の方はさらっとしているので、ストレートで飲みやすいかもしれない。

この”いいちこ”の製造元の祖業はなんと日本酒だったそう。現在では焼酎だけでなく、清酒もワイン事業も兼務していて、そのモットーは”変容と新生”だそうだ。菊水酒造もまた、常識にとらわれない革新的蔵元である。それぞれの一流が目指す想いや志は強く、深い。ここでも改めて、”革新”していくものが残っていくという考えに行きつく。

自分にとっての”革新”とは何だろう。漠然とそんなことを想いながら、あっという間に大分の夜は過ぎていった。唯一確信できたことは、とり天と菊水のお酒はとても合うということであった。 皆さんもぜひお試しあれ。

 

□ ANOTHER STORY

SHINGO KURONO

Shoto Terui

SHINGO KURONO

ナイキ