ハンモックとコタツ 〜「ウルトラライトコタツ」でぬくぬく冬キャンプ〜

コタツが好きだが、ハンモックも好きだ

冬の危険なもの、「コタツ」。聖母のような優しい暖かさで冷えた体を包んでくれるあの物体は、一度足を入れたら最後。二度と外界に戻ってこられないのではと思うほど。

私も昨シーズンはまんまとやられてしまい、冬のあいだ日中のほとんどをコタツで過ごしてしまいました。朝起きてコタツに入る、食事はコタツで取る、仕事もコタツでする……という、四六時中コタツと一緒の生活。
もはや体にコタツをつけてくれんかと思うほどです。いや、でもそれは邪魔くさいか。

そんなコタツラバーな私でも、休日は趣味のキャンプへ繰り出していました。キャンプでは季節を問わずハンモックを張って腰掛けます。ゆらゆらと自然の中で四季を感じながら、まったりとした時間を過ごすのが好きなのです。

しかし外は寒い。家よりも寒い。
手は寒いし足は寒いし動きたくないし、寒い。
四季を感じるとはこういうことなのでしょう……

 

「ああ、コタツに入りたい。でもキャンプでハンモックも使いたい」

 

心の中で矛盾したふたつの欲望がひしめき合い、罵り合い、殴り合います。

コタツが好きだがハンモックも好きだ……どちらかなんてえらべない!と、まるで二股をかけていたかのようなセリフがよぎりつつ、それならどっちもやったらいいじゃん という結論に至ったのです。


軽いコタツ?!

このBREWでの連載で何度も言っている気がしなくもないのですが、ハンモックの魅力のひとつに「軽さ」があります。
ハンモックは張るのに必要な諸々を含めても、テントより遥かに軽いのです。だから持っていきやすいし、キャンプで手軽に楽しめます。

しかし、コタツを一緒に持っていくとどうでしょう。
コタツを使うためにポータブル電源を持っていくのは、重い。大体コタツ自体が重い。しかもコタツ布団も必要じゃん……

そう、せっかくハンモックという軽くてコンパクトなアイテムを持っていっても、コタツを足すとそれが台無しになるほど荷物が重たくなってしまうのです。


ハンモッカー的にはどうしてもどうしてもどうしても重さに納得できません!どうしてもと3回言うほど納得できません!

なので普通のコタツではなく軽量化したコタツを持っていくことにしました。

その名も「ウルトラライト・コタツ」

全貌はこちら!!ジャンッ!!

なんとこちらのコタツ、電源が要らないんですよ奥さん!

熱源はというと……

こんな感じでテーブルの内部に「ハクキンカイロ」を仕込んでいます。
ハクキンカイロはベンジン(ジッポオイル)が燃料。カイロといえど貼るタイプのカイロとは違い、素手で触れないほど熱々になります。

テーブルはもちろんアウトドア用で折りたたみが可能なもの。ハクキンカイロを4つほど使ってテーブル内部を温め、パカーンと開くタイプのダウン寝袋で保温します。さらにオールウエザーブランケットという防寒レジャーシート的なアイテムで地面からの冷気をカバー。

うーん、完璧!これなら全然荷物にならないし、トータルの重量も軽くすみます。


ハンモックとコタツ

ハンモックをテーブルの高さに合わせて低めに張って、足を突っ込めば……はい!幸せな空間の出来上がり〜!

そうそう、これがやりたかったのよ。
ゆらゆら&ぬくぬくなスタイルで、このまま調理や食事もできてしまいます。やったね!クズの極み!

電源を使うコタツよりも暖かさは劣るけれど、バックパックに収まるくらいのサイズで済むというところがポイント。ささっと設営して一秒でも早くコタツに入れるし、ささっと片付けして一秒でも撤収が完了します。やったね!クズの極み!(2回目)

しかしこのウルトラライト・コタツにはひとつだけ大きな欠点があります。
写真では到底伝わらないんですが、ハクキンカイロの燃料であるベンジンが……臭い。しかも4つも使っているもんだから、ベンジン臭さはマシマシ。コタツを開けるとどうにも体に悪そうな臭いがするので、間違ってももぐったりしてはいけません。

 

そんなわけで今回は、コタツラバーなハンモッカー必見の、軽量コタツについて紹介しました。

□ ANOTHER STORY

machiko-machikado

こいし ゆうか

SHINGO KURONO

SHINGO KURONO