箱というものが好きだ。
靴の箱が捨てられなかったり、引き出物でもらった桐の箱が捨てられなかったり。
実家の引き出しの中は、いろんな箱の組み合わせで、しきりが作られていた。久々に実家に帰ったりして、あぁ、なるほど、このサイズはこう使うのね、と若干感動もしたりする。主婦の知恵というよりも、なにかそれを越えたパワーを感じる。
ずっと昔に買ったアディダスのadicolor(確か真っ白いスニーカーにペンキのスプレー缶がついていて、それで好きな色に塗ってくださいね、というやつ。結局真っ白のままはきつづけたけれど。)の箱を靴下入れに使っていた時に、家に遊びにきた友達に、お前主婦だなぁと言われたこともあった。
箱を作るのも好きだ。
もとを返せば平たい板の集まりなのだけど、その集まりで立体になって、モノになる感じがする。
ひとの集まりも似ている気がする。みんな平たい板かもしれないけど、誰かがZ方向に向いた瞬間に立体になって、鮮やかさがまして、何かがおこったりするかもしれない。
縦の板はあなた、横の板はわたし、Z方向の板はあのこ〜。
それを幸せと呼ぶのだろう。
今日は雨だったので、朝からせっせと箱を作っていました。
箔で印刷したりしてしまったら、よだれがとまらない。
Shingo Kurono