半蔵門線で表参道まで行き、銀座線に乗り換えて赤坂見附へ行く。
赤坂のオフィスビルで打ち合わせをして、赤坂見附で丸ノ内線に乗り込み、大手町へ向かう。
大手町で電車を降り、神田川の方向へ歩いて行くと、高速道路のおかげで全く日当たりのない神田川が見えてくる。
神田川といえば、と思い、頭の中で歌を歌おうとするが、流れて来たのは「君の髪が、肩まで伸びて、」というフレーズだった。
僕の髪も昔は肩まであったなぁ、と思う。
みんなそれぞれいろんな環境があるなぁと思う。僕が普段見ている世界と、周りのひとたちの世界。
今と昔の世界。
同じ場所だったとしても、横丁の風呂屋があるようなそこはなくて、オフィスビルと高速道路に囲まれた川があるだけだったりもする。
そして3畳一間のアパートを僕は見たこともないし、もちろん住んだことがなくて、僕の世界の神田川の上には高速道路が覆いかぶさっている。
Shingo KURONO