東京・有楽町「千葉スペシャル」の靴磨きは凄かった!


先日、噂の靴磨き職人集団「千葉スペシャル」にやっと行くことが出来ました。
幸運にも千葉さんご本人に磨いて頂きましたが驚きの連続でした。
以前にブログでもちらっと紹介した青山「Brift H」とは真逆の手法でした…。
そのブログはコチラ

〈千葉スペシャルとは〉

千葉尊さん及び千葉さんの弟子で構成される「靴磨き集団」。
東京・有楽町の交通会館前で営業されており、連日ずっと並んでいる超人気店です。
アパレル大手のユナイテッドアローズの社長や、大手ディスプレイデザイン会社である乃村工藝社の社長や、有名俳優・女優も熱烈なファンでいることでも有名です。
皆さんがどれだけ有名であってもしっかりと並んで靴磨きを受けているそうです。

他の靴磨きと違いわずか10分ほどでピカピカに靴磨きを仕上げ、料金としても1,100円ととてもリーズナブルなことも支持されている要因だと思います。

〈千葉さんとは?〉

そもそも千葉さんは元々は技術士。技術系の仕事を転々としていたそうです。
その時の経験によって靴クリームの科学的な成分を考えることができ、靴を磨いて光らせることの仕組みを理解し、そもそも靴の状態を良くすることなどを探求するのに役立ったそうです。

きっかけは41歳の時に靴磨きとの出会いで「コレだ!」と思い靴磨きを始めたそうです。
そこから一時路上営業が禁止されて出来ない時期もありましたが、現在は復活して日々、有楽町で紳士の靴を磨き続けています。
もう20年以上のベテラン職人さんです。

人柄はお話を伺っていてもヒシヒシと伝わる職人肌。拘りがすごい人です。
靴磨きの材料も独自にオリジナルクリームを開発し、磨き方も現在の主流と比べるとかなり独自な方法でやっていらっしゃいます。

靴磨き以外も、全てに対して自分の考えを持って生きているスタイルのある方でした。
ZIP CODE Tokyoの提唱する、まさにTokyo Modern Gentlemanですね!
Tokyo Modern Gentlemanに関してはコチラ

〈靴磨きの極意〉

千葉スペシャルでの靴磨きは他の靴磨きとは大きく異なります。
ざっくりと主流の磨き方を説明すると下記のような4つの流れになります。
①ブラッシングでほこりを落とす ②クリーナーで汚れを落とす ③クリームで水分・油分を補う ④ワックスでコーティングをする

しかし千葉スペシャルではたったの2つの行程。
①水拭き ②オリジナルのクリームを塗る

・・・なんと水拭きとクリームを塗って磨くだけでピカピカにしてしまうのです。
もちろんこれで鏡面になっています!
しかも3ヶ月ほどは少し水拭きをするだけで輝きが維持出来るそうです。
コレには本当に驚きました!
僕が知っている靴磨きを根底から覆す技術だったのです。

千葉さん曰く、市販のシューケア用品は靴を傷めるだけなので使ってはいけないとのこと。すごいアンチテーゼ!
水拭きで汚れは十分落ちるし、革に呼吸をさせることと革を本来の柔らかさにしてあげることが最も重要だそうです。

個人的に思ったことは、
従来のやり方は化粧をちゃんとして綺麗にする靴磨きで、
千葉さんのは肌に負担のかかる厚化粧はやめて素肌を綺麗にする靴磨きという印象です。

〈大切なのは疑問を持ち追求すること〉

靴磨きだけではなく全てにおいて疑問をもち自分で追求することの重要性を終始仰っていました。

千葉さんは以前の仕事の経験から、従来の靴磨きクリームの成分が靴に良くないことがわかり、自分で改善を重ねて独自のクリームを作っていったそうです。
それも全ては常に疑問をもち自分で改善を重ねるという生きるうえでのスタンスからでした。

情報や今ある状況をそのままインプットするのではなく、まず疑問をもってみることが人生においてとても重要であると。
その言葉には大きな重みを感じました。

今回の靴磨きは、靴磨き以上に価値のある学びのある時間でした。
是非、みなさまも一度千葉スペシャルへ足を運んでみてください。

ピカピカになったローファー

【問い合わせ】
靴磨き 千葉スペシャル
東京都千代田区有楽町2-10-1
東京交通会館ビル1階 三省堂書店前
080-5374-2233
営業:平日9:00 ~19:00、土曜日 9:30~19:00、日曜、祝日は休業
http://www.kotsukaikan.co.jp/clinic_service/service/307/

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【柳父豊(ヤナブユタカ)】
1989年大阪府生まれ。立命館大学の建築学科卒業後、内装系の上場企業で働く。2014年にお洒落賃貸不動産「R-STORE」や泊まれる本屋「BOOK AND BED Tokyo」などを手がける株式会社アールストアに入社。さらにその傍ら複業で”紳士の社交場”をコンセプトとした移動式ミュージックバー「ZIP CODE Tokyo」を共同代表として立ち上げる。2018年より「WASH&FOLD」を運営する株式会社アピッシュに入社し、現在は社長室室長として勤務する。
これで良いではなく、これが良いという審美眼を日々磨いている。座右の銘は『情熱と欲望と美学』で、ファッション・インテリア・音楽をこよなく愛する。現代の紳士“モダンジェントルマン”になるべく紳士道を追求中。
▶︎Instagram @yutaka_eye(https://www.instagram.com/yutaka_eye/
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SHINGO KURONO

Saki Nakui

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