これからの会食・接待のカタチ【営業×お酒(2回目)】

こんにちは。杉本です。勤務先や友達からはSugipo(すぎぽ)って呼ばれています。

この文章を書くときは一杯お酒をやりながら書くことにしました。だからというわけではないのですが、ざっくばらんな文章になっております。皆さまもおつまみ片手にお酒を飲みながら読み流していただけるといいなあと。

さて、今回も「お酒×営業」では鉄板ネタの会食・接待についてです。

■営業といえば会食をしているイメージ

前回も書きましたが、営業している人を思い浮かべると、お客様とお酒を飲みに行ってばかりのイメージはありませんか?周りに営業職の知り合いや友達がいる人も想像してみてください。いかがでしょうか?

知り合いに営業がいない人は、居酒屋・レストランに行ったときを思い出してみましょう。

周囲でお客様と営業マンらしき人たちを見かけたことはあるでしょうか?

お客様「本日はありがとうございます!まあまあ、どうぞ、一杯・・・・」

顧客「いやあ、すいませんねえ。じゃあお言葉に甘えて・・・おっとっと」

現実、この営業マンの会食・接待というイメージ、結構当たっています。

古くさいと思われるかもしれませんが、取引先や自分のお客様とのお付き合いではいまだに会食・接待は行われています。

■会食や接待はやはり有効

正直ちょっと古くさいとも思う人も多いですよね。お酒も飲めない人もいるわけですし。ワークライフバランスが主張される昨今、なんでわざわざ一緒にいたくない上司やお客様と酒を飲んで食事しないといけないのか!という人も多いでしょう(笑)

でも会食や接待はなくなりそうな気配はありません。実際に飲み屋さんにいくとたくさんの会食シーンを見ることができます。

これ、営業マンの立場からすると実際に有効ではあるのです。というよりも実施しておくといくつかメリットがありましてね。いくつかあげてみるとこんな感じです。

①ポロッと自社(自分)に有利な色々な情報を教えてくれる

②会食での会話で取引先の担当者さん同士の関係性がわかる(誰が決定権を持っているか等)

③仲良くなるとトラブルで謝罪するときも少しだけ激怒具合が柔らかくなる(気がする)

お客様と仲良くなっておくと、ビジネスシーンで「ああ、良かった」と思うことが多い。逆に言うとこれがなかったらどうなっていたか・・・心配で仕方ない営業マンは多いでしょう。だからベテランになるほど飲み会セットを要求するんですね!(単に会社のお金で飲みたい人もいるでしょうけど!)

■コーチング理論からわかる関係構築の流れ

簡単にいうと、会食・接待をするのは「お客様と仲良くなるため」なわけなのですが、仲良くなる、すなわち関係構築の仕組みはコーチングでの考え方がとても参考になります。

コーチングというのは「クライアントがなりたい自分になって良いパフォーマンスを出せるように、コーチが行動を促すコミュニケーション技術」とでもいいましょうか。野球等のスポーツのコーチを想像してもらってもいいかもしれませんね。実際にパフォーマンスを出すのは選手ですが、その選手が目標達成するように支援し力を引き出すところをイメージしてもらうとわかりやすいです。

つまり、悩みとか課題とかを抱えている個人がコーチの支援をうけて「話す・聴く・質問する・考える・後押しする」の流れの中で課題解決していくんです。一般的なコーチングの流れは以下となります。

そして、ここは大事なポイントなのですが、このセッションをただ実行すればいいのではなくて、コーチングが機能するためには「自己基盤」「コーチングマインド」「信頼関係」が必須だと言われています。「自己基盤」という言葉はちょっと聞き慣れないかもしれませんが、コーチングの先生はわかりやすく「人間力」と言い換えていましたので、そう捉えていただいて結構です。

これはコーチングピラミッドというもので表現されていて「上記3つの土台がないとコーチングスキルが活きないよ」ということが示されているんですね。

もっとも下段にある土台の「自己基盤」(≒人間力)はこの3つに分解されます。

自己理解:自分自身をよく理解する
・自己承認:自分自身に対して肯定的な思いをもつ(自己肯定感)

・自己開示:クライアントに開示することができる

これがポジティブにクライアントへ向き合うマインドが生み、ひいては信頼関係につながるのです。

■会食や接待で行われていることは?

こうしてみると、会食や接待は、コーチングで言われている大事なことを実現しやすいですね。お酒を飲むと酔って楽しくなってくる人は多いですが、自然とうまれる相槌や笑い声は肯定感やポジティブな雰囲気を認めそうです。(自己承認)

そして、自分の出身地や考えをさらけ出すという意味ではお互いに「自己開示」もしていることになるでしょう。この状態はコーチングでいうところの信頼関係構築の基盤となっています。

普段はなかなか出来ない、人間の「自己承認」「自己開示」を引き出す場として、会食や接待は格好の機会なんですね。ただし、酔うことはかならずしも自分のコントロールがうまくいかず、「自己開示」がネガティブ方面にでてしますこともありますし、愚痴や悪口を聞かされることもあるので、否定的な人も多いでしょう。そもそもお酒を飲んで気分が悪くなってしまう人はそれどころではありませんからね。

会食・接待で行われていることを分解していくと「自己承認」「自己開示」ができればいいわけなので、他のカタチでこれを実現する方法を考え企画していけばよいのではないでしょうか?

■これからの「会食・接待」のカタチ

「自己承認」「自己開示」がお互いに得られるようなイベントは他になにがあるでしょうか?

すでに実際に行われていることは「ホテルで朝食ビュッフェ」「ランチ会」がありますね。自己承認と自己開示をさせるためには、会話内で工夫したり、イベント企画自体で好きなものを織り交ぜていくといいかもしれません。(例えば、基本は和食のお店にするけど、自分の出身地の名産である明太子をメニューにいれておくとか)

他にも読書会・勉強会はどうでしょうか?たとえば好きな本を持ち寄るなどのテーマを設定すれば、顧客の価値観や考え方がわかりますし、自分も考え方や好みを伝えることもできます。通常の接待・会食とはかけ離れているかもしれませんが、やってみると意外と喜ばれるお客様も多いです。蛇足ですが、営業としての印象づけにもなります。(格好のプレゼンの場です!)

またコロナでオンライン会議に慣れたかたも多いでしょう。お客様とのzoom飲みはやられたこともあるかもしれませんが、今後はお客様と一緒にオンラインゲームをする日も来るかもしれませんよ(笑)通学がなくなった子供さんたちと一緒にゲームをしたお父さん、お母さんも多かったようです。

私のまわりではFORTNITE(フォートナイト)というゲームで、一緒に協力して敵を倒したり自陣を守ったり、ゲーム内の期間限定イベントに親子で参加して思い出を作りをしているようです。ゲーム内での動き方で、慎重派なのか、行動派なのか、色々とわかってしまうくらい自分をさらけ出してしまうとか。

画像:フォートナイト  | 公式サイト | Epic Games  より

今回はコーチングの考え方を参考にしながら、会食・接待がなんで有効なのか、これからの会食・接待のカタチを書き連ねてみました。私はお客様とお酒を飲むのも好きなので会食・接待は続けていきそうですが、仲良くなる手段としては従来の会食・接待にこだわり続ける必要もなさそうですね。

ぜひ皆さまも色々な可能性を考えてみてください。

それでは本日はこのへんで。

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