おうち料理に取り入れたい、プロのキッチン小技集

  • 何軒かのレストランでキッチン勤務をちょこちょことしてきた中で、「なんてことないけど、これいいなー」という小技を見ることがあり、おうち料理でも実践するようになりました。

やらなくても大きな支障はないけど、知っているとちょっと楽。

飲食店に勤めたことがないとあまり知ることのない、そんな小技をまとめてみます。

 

■濡れふきんで、まな板やボウルを固定

ふきんを濡らして絞ってまな板の下に敷き、動かないように固定します。
あまり厚いとがたがたするので、適度な薄さのふきんで。
包丁がまな板に当たるたびに少しずれるストレスがなくなる上に、千切りなどは狙い通りきれいに切れるようになります。
他にも、ボウルでしっかり泡立てたり、すり鉢を使う時にも濡れふきんを敷くと、動かなくなるので作業が楽。

 

■包丁の位置と刃は向こうに

包丁はまな板の奥に横向きに、刃も向こう側に向けて置きます。

ちょっと当たってケガをしてしまうとか、包丁が落ちちゃうなんて事故がないようにするためなのですが、これは小技というか、安全管理面でとても有効。

どのキッチンでもどんな小さなペティナイフでも、必ずみんなやっていました。

 

■汁ものを注ぐお玉の背を、一度汁につける

お玉で垂れない
お椀や皿に汁ものを注ぐ時、お玉からぽたぽたとしずくが垂れて周りが汚れてしまうのってストレスですよね。

これ、汁をすくったお玉の背を、一度汁にちょんとつけるとかなり垂れにくくなります。

初めてのキッチン仕事でランチ用のスープを注ぐ役割を仰せつかったのですが、それがショッキングピンク色のビーツのスープだった時の絶望を思い出す小技。
垂らしてしまってはしっかり拭いて、をため息とともにくり返す私に教えてくれた先輩よ。それ先に教えて。

 

■ひき肉料理の味見

ハンバーグや餃子、煮込みとかパスタの具にするミートボールなど、ひき肉を使う料理は、親指の爪くらいの大きさに丸めてラップでくるみ、10秒くらいレンジでチンして試食して味を調整していました。

そういえば、ひき肉料理ってできあがってからの調整ができないのに、なんで試食せずに作っちゃうんだろうと気づかされ、それ以来私も味見をしながら作っています。

味見をしながら作ると、思い通りの仕上がりにぐっと近づきます。

ただ、味見の大きさが小さいので、味を濃いめに決めると、できあがって食べる時に「しょっぱ!」とか「濃い!」ってなるので、その前提で調整するように気をつけています。
(これは、他の料理の味見にも言える注意点ですね)

 

■魚の骨抜きには水を用意

自分で魚をおろす機会は少ないかもしれませんが、さくで買ってきた魚に中骨が残ってた…という悲しい出来事はままあります。

骨抜きをする場合、少し深めの小皿に水を用意し、骨抜きを洗いながら行うのがスムーズです。
キッチンペーパーに骨を取りながらやる方法もありますが、水で洗う方が圧倒的に楽。

他にもほたるいかの掃除などの細かい作業をする際にも、水を用意して同じ要領で行っています。

 

料理の小さなストレスを、小技で解消

毎日料理と向かい合う飲食店のキッチンには、小さなストレスを解消する小技がいろいろありました。

きっと他のたくさんのキッチンやご家庭にも、こんな小技が隠れているんだろうなと思うと、「じゃんじゃん発信して!集合知!」という妙に高ぶるような気持ちにもなってきます。

 人間の知恵ってすばらしい。

今回お伝えした小技たちが、日々の料理をちょっとでも楽にするヒントになれたら嬉しいです。

 

 

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