こんにちは。
発酵文化研究所です。
毎年恒例にしている伊勢参り。
今年は特に冷えたので、
外宮前の「赤福ぜんざい」をいただくところからスタート。
そこで起きた「ぜんざい」と「お汁粉」論争から、
関西と関東での違いなどをまとめてみました。
読み終える頃には、きっと食べたくなっていると思います(*^-^*)
①「ぜんざい」と「お汁粉」の違い
私は関西で生まれ育ち、
ぜんざい=小豆の粒が残ったもの(餡でいう粒あん)
お汁粉=粒の残らないサラサラのもの(餡でいうこしあん)
というように分けて使うことが当たり前でした。
そして「ぜんざい派か汁粉派か」
といったことが話の種になることも日常茶飯事。
私は食物繊維たっぷりの「ぜんざい派」
小豆の存在、私にとってはとても大切なので、
大粒の小豆が丁寧に炊かれた赤福ぜんざいに感動していると、
「ぜんざいってお汁粉?」という声が聞こえます。
心の中で「これは、ぜんざいですよ♪」と呟きながらも、
どうして小豆の粒があるのに、
「お汁粉」と言ったのか気になり始めました。
すると、一覧のように、
関東では全てまとめて「汁粉」と呼ぶとのこと。
細かく地域によって差はあるかと思いますが、
とても興味深いことです。
この他にも関西では画像のように、
汁気のない粒あんを乗せたぜんざいを「亀山」と呼び、
餅を粒あんに絡めていただくような感じで、
また違った食感と風味を味わうことができます。
甘い物がお好みでしたら、
関西に来られた際の楽しみの一つとして、
「関西ぜんざい巡り」なども、また違った旅の想い出になると思います。
②他の地域で楽しまれている、ぜんざい
今回は関西と関東という大きなくくりでしたが、
この他にも、私にとっては珍しいぜんざいをご紹介します。
・北海道帯広地方:かぼちゃぜんざい
今では、そのようなこともないでしょうが、
昔、もち米の収穫が難しかったことから、
その代用品として、たくさん摂れたかぼちゃを入れたところ、
とても美味しく、地域に根付いたとされているようです。
「いとこ煮」として、
かぼちゃと小豆の煮物は認識していましたが、
ぜんざいとしては初体験。
小豆の香りと、かぼちゃの甘味が融合して、
とてもあっさり美味しくいただくことができました。
餅よりも軽く、寒い日の朝食にも適していると思います。
意外とバタートーストとの相性が良かったです。
・沖縄:氷ぜんざい
沖縄は私にとって、唯一の国内未踏の地。
もちろん、この氷ぜんざいは未知の世界です。
とても特徴的で、
まず豆が小豆ではなく金時豆。
元は、小豆を使っていたようですが、
戦後、手に入りやすくなった金時豆を使うようになったようです。
小豆より粒も大きく、もっちり食感の金時豆。
食べ応えもあって、きっとおいしいだろうなぁ…
そして、一番の驚きは冷たいこと。
恐らく、ほとんどの方は温かいものを想像されますよね。
ですが、年間平均気温が20℃台の沖縄では、
温かいおやつよりも、冷たいおやつを楽しむことが多く、
このような形になったのかと想像しています。
こうして「ぜんざい」だけでもいろいろと違う日本の食文化。
たっぷりと食物繊維の摂れるおやつとして、
多忙な現代でも手軽に作れるレシピにし、
食育の場で、お伝えしていきたいと思うきっかけとなりました。