凡庸な古本屋の日記2

6月16日月曜日
雨あがりの井の頭公園をウォーキング。防水でない靴を履いてきてしまったので、露に濡れた草を避けて舗装路を歩く。昨日と同じランナーが抜かしてゆく。

昼食は鴨せいろ。午後から都下で出張買い取り。スタッフと二人で出かける。

本棚4つ、800冊という話だったけれど、一つの本棚が幅3.6メートルしかも2重のスライド式だ。重さにして3トンから4トンはあるだろう。受け付けた人はどういうインタヴューをしたのか、8000冊の間違いだろうか。書庫は2階だが、下は柱の多い風呂場やキッチンにしたそうだ。細長い部屋の両側に棚があり中央の通路は広いので作業はしやすい。

とりあえず大判の本と棚からはみ出しているものを中心に、ハイエースに積める1トン分だけ階段を降ろし、あとは後日の約束。

7時お店に帰着。遅番のスタッフと車から本を降ろす。

6月17日月曜日
凝り固まった股関節をほぐしながら、井の頭公園をウォーキングというよりは、ゆっくり散歩。

台車7台分ある大判の本を、店長がまず店内に出せるものと均一品とに分ける。私は単行本の値付け。最近真面目な専門書が多かったので、サブカルチャーやビジュアルの美しい本が多いのがありがたい。

6月18日火曜日
天気が良かったら体調確認を兼ねて奥多摩の高水三山に行きたかったが、大雨のようなので断念。読書して過ごす。夕食はヒラメのムニエル。

6月19日水曜日
庭記の剪定、草むしり、網戸の貼り替え。夕食は対のアクアパッツァ。

6月20日木曜日
朝ご飯は女房殿が3日かけてに出した牛骨のスープを醤油味にしてクッパ風に食す。古書組合で日本の古本屋の定例会。今期最後の定例会なので総会を兼ねる。来期の役員の決定、収支予算案を策定。SEO対策、システム開発など各社の報告を聞き、会議は14時から19時に及ぶ。そののち事業部員で会食。

6月21日金曜日
井の頭公園をウォーキング。
出張買い取りが予定してあったが、雨のため運び出しが困難。査定だけして実作業は明日に。

6月22日土曜日
久しぶりに善福寺公園をウォーキング。下池上池一周で、往復路をあわせて約6キロメートル。
前日査定した本を、スタッフ2人で引取に行ってもらう。1000冊。予定より早く帰ってきたので、その場ですべて仕分け。お店で使うものを少量だけ取り分けて、大半を外の均一か、市場出品にしてしまう。

6月23日日曜日
出張買い取りの予定がキャンセルになっていたので、終日お店で本の値付け。帰宅時に近所の民芸品店で大きなお皿を購入。

6月24日月曜日
神田の古書会館で中央市会の総会。来期の役員決定。

6月25日火曜日
5時に車で出発、女房殿と檜原都民の森に向かう。鞘口峠から三頭山、大滝を見て周回。三頭山西峰山頂でお湯を沸かして昼食。7時半に歩き始めて、13時半まで6時間の行程。帰りに数馬の湯で早めの夕食。

6月26日水曜日
民芸品店「つみ草」で女房殿の誕生日プレゼントを購入。

6月27日木曜日
井の頭公園から西園、明星学園をまわるウォーキング。約5キロメートル。
持込1000冊あり。大半が読み物の単行本で均一行き。少しだけ値の付くものがある。
たまに来て大量に買ってくれるお客様が、いつも以上に大量購入。他のお客様も多く、「今日はこのぐらい買ってもありがたがられないね」などと軽口をおっしゃる方もあり。

 

6月28日金曜日
一日中ひどい雨。出張買い取りにも行けず持込もないので、以前に買い取ってそのままになっていた本の値付けをはじめる。女房殿の靴が浸水。防水が老朽化していたようだ。

6月29日土曜日
善福寺公園をウォーキング。6キロメートル。
スタッフ急病のため、別のスタッフに出勤時間帯を変えてもらう。クレジット客多し。女房殿にトレッキングシューズを購入。

6月30日日曜日
5時に目覚めてしまう。井の頭公園をウォーキング。いつもと反対の時計回りで歩いたら、すれ違うランナーが多い。反時計回りに走るルールなのだろうか。

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