漬物礼賛

漬物といえば、やはり梅干しだろうか。
梅干しがあるだけで少し食卓が賑やかになるような気がする。

日の丸弁当の小粒は初めに乗っていたところ、米に色のついたところから一度移動し、その赤い着色と米を頬張る。

幼い頃は紫色に染まった柴漬けが大好きだった。
ある時から、それはきゅうりのきゅうちゃんに変わりそうになった。

「いや、僕は根っからの柴漬け好きなんだ。」
と、他のものに気が移りつつあった自分を戒めていた。

奈良漬なんていうものは独特の苦味というか後に残る風味が苦手だったのだが、それもあるときを境に、「やっぱりうなぎには奈良漬よねぇ。」とまで考えるようになった。

ぬか漬けもまたいい。
きゅうりのぬか漬けを口に放り込み、日本酒でくいっと流し込む。

白菜の浅漬けもまた酒に合う。

ここまで書いてふと思った。
ワインにはチーズかもしれないが、日本酒には漬物なのではないか。

チーズにあう日本酒という感じのものもあるけれど、日本酒だったら漬物をアテたい。

チーズはオシャレ、漬物はださいのであれば洒落た漬物を作ったらいいのになぁ。

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