柳父 豊/Yutaka Yanabu

家具・インテリア『Rigna(リグナ)』代表取締役社長(東証一部 綿半グループ) 1989年大阪府生まれ。2013年立命館大学の建築学科卒業後に東証一部の大手照明メーカーに入社。その後不動産ベンチャーに転職で上京。4年の勤務のうち後半2年は副業起業。当時26歳の時に“紳士の社交場”をコンセプトとした移動式ミュージックバーを共同代表として起業する。2018年経営者としての成長を求めてベンチャーへ転職(事業の共同代表も退任)。社長室室長として経営に携わる。2019年8月にリグナ株式会社へ社長室室長としてジョイン。2020年2月に取締役社長に就任。10月に東証一部の綿半ホールディングスへM&Aでグループ入り。代表取締役社長に就任。

仕事に集中できる幸せ

「なんでもやらされて大変そう」
「社長とスタッフの板挟みでしんどそう」
「雇われ社長みたいな感じで便利に使われていない?」
「独立したほうが稼げるし勿体ない」
「なんで大手のポスト提示されてるのに行かないの?勿体ない!」
「毎日長時間働いて大変そう(かわいそう)」

まぁ色々言われている柳父です。皆さん僕のためを思って言ってくださっているとしたら感謝致します。が、上記は違います。捉え方がそもそも違う事に最近よく気付きます。

僕の今回の転職の時には有難い事にいくつかの選択肢がありました。
※少しわかりやすく表現を変えています

①人気の大手ベンチャーで経営企画メンバー
②空間やアートなど領域でカルチャー作りをしている大手企業の事業部長
③小さいEC家具会社のマネジメントレイヤー

そんな三択がありました。①と②は今時の会社で自由でワークライフバランスも取れるうえ、年収も大台にのる世間的な見方をすれば“勝ち組”とも言われるような有難い選択肢でした。

結論的には一番ハードワークで時間もお金もない③を選んだわけですが、その理由が冒頭の内容が的外れな理由になります。

僕の働くミッションは「カルチャーを創り、情緒的価値を生み出す」こと。

そのためにビジョンとして経営という方法で叶えるためにキャリアを選び、“情熱と欲望と美学”という信条で日々働いています。

そうなると①だと優秀なメンバーからとにかく学んで成長することが目的になり、②だと会社の名前を使って面白いことを仕掛けることが目的になると感じました。

それって全然経営者の道じゃない。単純にそう思ったのです。まだ目先は金銭報酬では選ばず、体験報酬で選ぶ。自分は経営者として成長したいという目的のため③を選びました。

③でしか自分ごととして働いて、経営している(法的には経営陣でないとしても)と言える仕事ではないので選ぶ事に迷いはありませんでした。

“自分には関係がない”ことなんかない

冒頭の話に戻ると、経営をしていて会社の仕事で“自分には関係がない”ことなんかないので、どんな領域でも自分の仕事ですし、プロ意識をもって来ているので社長でありオーナーである方も従業員も双方を幸せにしてこそだと思っています。また、小銭なら独立して色々した方が稼げるとは思いますが、この規模の経営はすぐには出来ません。

つまり、僕は非常に恵まれた環境だと思っているのです。自分の仕事が出来る、力を発揮出来る役割・場所がある事はとても幸せなことです。長時間働くことや金銭が多くは貰えないことよりも、よっぽど今の僕にとっては仕事が出来ることが幸せなのです。

なので全く周りから言われることとは真反対の感謝の気持ちです。驚きますよね?真反対なのですから。

勿論負け惜しみじゃないですからね!(笑)
僕は好きなだけ働けて、これだけマネジメントを任せて貰えて、ガミガミ仕事の邪魔をするような人間関係もなく、とにかく仕事に打ち込めている事が楽しいのです。今の僕は経営をしていると堂々と言えます。

周りからなんと言われようとも、こうやって仕事に打ち込める環境にあること、そして支えてくれるファミリーがいつもいることに感謝しています。

社長、スタッフ、友人、恋人みんなに生かされている感覚で日々励んでいる幸せを感じます。

働き方改革ってこういうことなのではないでしょうか?