北海道地震が教えてくれたこと

先日北海道で、大規模な地震が起きました。

自分が記憶にある北海道で起こった地震の中で、一番被害が大きかったように思います。

北海道全域が一気に停電し、電気が消えることがこんなにも人々を混乱させることを知り、道路も機能しなくなり街が暗くなることが、こんなにも精神的に堪えるのだと知りました。

地震が起きたのは木曜日。その週末には、私が担当している大切なおふたりの結婚式を控えていました。木曜日の日中になっても、電気の復旧の見込みがなく、週末の婚礼が開催できるかどうか、かなり厳しい選択に迫られました。

決行するか、延期するか、どちらの選択も難しい

地震から2週間ほどたち、いま冷静になって考えても、私もこの婚礼の責任者としていろいろと切羽詰まっていたんだなぁと思います。もちろん新郎新婦はそれ以上に、不安で怖くて、心配な気持ちに襲われていたと思うととても胸が苦しくなります。災害だから仕方がないって、結婚式を迎える新郎新婦にはなかなか思えないことだと思うのです。

それでも、焦ったり、悲しんでいる暇はなく、この婚礼はどうすべきなのか、いったいどうすることが新郎新婦も、ゲストのみなさんも、関わるスタッフさんにとってもベストなのか。とても難しい判断が迫られました。1分1秒を迫られる思いでした。

こういうとき、ケーススタディが少ない北海道は、地震が少ないエリアというのもあって、私も少し油断していたと思います。そしてこれまでの災害をどこかジブンゴトではなく見ていた自分がそこにいました。あせってしまい、冷静な判断がなかなかできないのです。テレビの中の災害が自分の現実に降り注ぐ。体験してみなければわからなかったことが沢山あり、本当に勉強になったことばかりです。

延期の対応をされた結婚式が、その週末たくさんあったと同じ仕事をしている仲間たちからいろいろと聞きました。

結婚式を行った方もいれば、延期にされた方もいらっしゃったと思います。
どちらも、本当に大きな決断だったでしょう。

結婚式を行ったおふたりは、きっとゲストのみなさまと声をかけあって、こんな時だからこその絆が見えたのではないでしょうか。
残念ながら結婚式延期をご決断されたおふたりも、自分自身やゲスト、そして会場の安心安全を考えた結果であり、私はそれが勇気あるご決断だったと思います。

私が担当している婚礼は、ふたりとたくさん話し合い、延期を決断しました。そして、全国各地のプランナー仲間が、３．１１の経験を教えてくれて、冷静に判断できるように背中を押してくれました。お陰様で、その結婚式は全員に滞りなく連絡ができ、早い段階で 延期の指示ができたことが不幸中の幸いでした。
災害が起きた日にすぐ延期を決定できたこと。それにより、通信がパンクする前にゲストに連絡を行き渡らせることができた。
そのおかげで、ゲストのみなさんも、おふたりも、ご親族も自分の身を守ることに徹することができて、安心しましたという言葉をいただきました。本当は辛かったと思うけれど、いまは前向きですという言葉をいただけて安心したのを覚えています。

結婚式を行うおふたりには、必ず想い入れがある

私はこれまで、こういうときはぎりぎりまで模索してあげるのが正解かと思っていました。それが、このウエディングの仕事に携わるモノとしての当たり前だと思っていました。ですが、早く決断できるように情報をそろえて背中を教えて差し上げることも時には大事と気づかされとても学びが多かったです。

結婚式を行うおふたりには、必ず想い入れがあります。だからこそ、｢延期｣なんて言葉を聞きたくなかったと思います。
ですが、それを乗り越えたおふたりは、今回のことでたくさんのことを学び、これからどんなことも乗り越えられると信じています。あとは、スタッフ全員で、この選択でよかったと、改めて無事延期の日程を迎えられるように、全力で挑むのみです。
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こういう時、より一層人と人とのつながりや温かさが、心の支えになると改めて実感します。
ココスタイルウエディングが提供する結婚式も、辛いときほど心の支えになるように、あたたかい時間をこれからも紡いでいきたいと思いました。

それぞれが自分のことで精一杯の中、みんなで助け合い、自分ができることをやる。
たくさん感動したできごとでした。
そしてたくさんの経験と教訓を得ました。その経験や教訓に生かされていることをわすれず、これからも精進してまいります。