はじめまして、すなふといいます。
普段は広告を作ったり、文章を書いています。
大学のときには、ヘルスコミュニケーションのゼミに入っていました。
ヘルスコミュニケーションとは、医療情報がどうやれば正しく伝わるのかを考えるという学問です。
10月から、BREWへ記事を寄稿させていただくことになりました。
「感情の再設計」というテーマで書いていく予定です。
▶メンタルが強いとは何か
僕が就活をしていた2016年4月ごろ、「メンタルが強い」ということを声高らかに面接時に話している友人が大勢いました。
過去の経験から、自分はストレスを受けたときにでも頑張れる、だから自分はメンタルが強いんだ、と判断していたようです。
テレビのコメンテーターたちも、こぞって「ゆとり世代はストレス耐性がない!」や「メンタルが今の若い奴らは弱い!」などと騒いでいた時代でした。
Googleでの”ストレス”の検索数は、ここ15年で3~4倍ほどにもなっています。
<参考:Google Trends 2004年~現在の”ストレス”の検索数推移>
グラフ上で最もストレスが検索されている時期は、僕が就活をしていた頃とも合致します。
うつ病を題材にしたコンテンツが話題になり、社会問題として顕在化してきた時代でもあります。
世の中的に、ストレスという概念が注目されてきたのは本当にここ最近の出来事なのです。
そもそも、メンタルが強い、ストレス耐性があるとは、一体何のことなのでしょう。
テレビのコメンテーターたちは、メンタルが強いというのがどういうことなのかは全く話してくれません。
どうしたらストレスに強くなれるのか、誰も教えてくれません。
なぜなら、多くの人はそれが何なのか、あまり知らないからです。
メンタルが強いというのは、鋼のようにメンタルが強固に凝り固まっていることではありません。
思考の柔軟性が高いということです。
▶メンタルは気合いでは強くならない
心理学では、レジリエンスという概念があります。
レジリエンスとは、元々は回復力や弾力を意味する単語であり、逆境に対して柔軟に対応していけることがメンタルが強いことであると考えています。
何が何でも自分を変えずにぶつかっていては壊れてしまうけど、考え方を柔らかくしていくと心が折れにくいのです。
鋼のメンタルは幻想であり、実際はどれだけ柳のようにストレスを受け流せるかが、メンタルの強さにつながります。
そのためには、自分の思考の癖を把握していくことが有用になります。
▶感情は設計できる
人は、嫌な気持ちが湧いてきたときに、その原因となるストレスをもたらす出来事を自覚します。
ただ、この嫌な気持ちとストレスとの間には、自分の思考の癖となる「信念」が存在します。
例えば、殴られたときに、悲しくなる人もいれば、怒る人もいます。
同じ出来事が起きているのに、湧いてくる感情は違うわけです。
このとき、悲しくなっている人は、相手に嫌われていると考えており、怒る人は、相手に侮辱されていると考えていたりします。
これをABC理論といいます。
【ABC理論】
自分が吃音で社交不安を発症していた際に、出会って革命的に生きやすくなった認知心理学の理論。自分の不安や生きづらさは出来事だけから湧いてくるのではなく、信念という自分の認知フィルターを通して出て来る。
どうしようもない不安を、なくすことを諦めるにはまだ早い。 pic.twitter.com/h94kagxY3R— すなふ (@rabbits_karte) April 8, 2018
殴ってきたからといって、嫌っているのか侮辱しているのかどうかはまだわからないわけです。
もしかしたら、愛しているゆえの殴りかもしれません(もちろん肯定はしませんが)
ある出来事が起きて、感情が湧いてきたときに、自分はどの信念(思考の癖)を通しているのかを自覚していくと、本当にそれが正しいのかを見極めることができるので、嫌な気持ちを軽くすることができます。
また、信念に気づいていくと、自分がどういうことに嫌な気持ちを感じるかが分かってきて、ストレスをもたらすものから事前に離れることも可能です。
僕はこの作業を、「感情の再設計」と呼んでいます。
これから、僕自身が感情を再設計してきたことを書きながら、日々になんとなく辛さを感じている人の気持ちが軽くなるヒントを書いていければと思います。
すなふ