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村野 友明 / Tomoaki Murano 家具・インテリア会社「Rigna」事業部長兼執行責任者。 / 1979年千葉県生まれ。専修大学商学部卒業後、個人投資向け営業会社に入社。大塚家具へ転職し個人、法人のインテリア提案、家具設計業務に付帯。その後デザイン注文住宅設計事務所フリーダムアーキテクツデザインに入社。不動産及びファイナンスのコンサルタントとして従事した後、オンラインでのインテリア相談・コーディネートサービス「HelloInterior」を共同創業。その後現職に至る。富裕層・著名人顧客を多数持ち、オンライン・オフライン合わせて3,500件を超えるインテリア相談・コーディネートを対応。ミッションは「インテリア業界をアップデートする」。インテリア、建築、サーフィン、ゴルフ、音楽をこよなく愛する。バンタンデザイン研究所空間デザイン科卒業。

大塚家具を思う

2020年10月28日

僕にとっても、僕の周りの仲間にとっても、とても衝撃的なニュースが飛び込んできた。

大塚家具の社長である、大塚久美子氏が辞任を申し出たというニュース。

大塚家具を離れて約2年。今でも僕は大塚家具のファンであることは変わらない。

 

2015年の「御家騒動」と言われた「プロキシファイト」から世間の皆様がご存知の通り、大きく変わってしまった。

御家騒動の時は、毎日のようにワイドショーに取り上げられていた

 

そして去年、ついに赤字が続き再建が厳しくなりM&Aでヤマダホールディングスの傘下に。

 

このニュースが出た後、Twitter経由でとあるキー局のお昼の番組の特集枠で元社員としてインタビューを受けて欲しいと連絡が入る。かなり悩んだが、僕はそのインタビューを受けることにした。インタビューでは、大塚久美子社長では上手くいかなかった理由や、大塚勝久会長ならどうだったか、など色々と聞かれた。

大塚家具が結果的に上手くいかなかった理由は色々ある。

御家騒動の時は、大塚久美子社長は

「新しい大塚家具を作る」

と持てはやされた。

酷いコメントには先代の大塚勝久会長を「老害」呼ばわりする人もいた。

そして今、手のひらを返したように大塚久美子社長を「無能」呼ばわりする人が多くいる。今回のメディアもそれを引き出したかったかのようなインタビューだったことは端々に感じられた。

僕が考える、大塚家具が低迷してしまった理由

それは「伝える力の弱さ」だ。

そして、「メディアの恐ろしさ」だ。

大塚久美子社長に変わり、世間では「大塚家具はカジュアル路線になった」と言われてきた。

高級ラインをやめて、中級ラインへシフトチェンジしたと言われてきた。

 

果たして、実際はそうであっただろうか。

確かに従来の「会員制」はやめて、入りやすい受付にしたことは間違いがない。

これについては、数年前から大塚勝久社長時代から何度も言われてきたことだったし、御家騒動の数年前からむけにが前年比10%減を続けていた現実があった。会員制を続けていたとしても、どこかでスタイルは変える必要があったのだろうと多くの社員は思っていたはずだ。

では、本当に「カジュアル路線」になったのだろうか。

答えは「否」である。

確かに価格の安いブランドは以前よりも増えたのは事実。

ただし、

合わせて高級ラインのブランドも増えたのも事実。

「伝える力の弱さ」と「メディアの力」がマイナスの作用をし、大塚家具は

勝手に「カジュアル路線」

に変わり、既存の顧客離れをしてしまうことになる。

そしていつの間にか、

「昔の大塚家具は良かった」

と言われるようになった。

 

結果的に大塚久美子社長は黒字化が出来なかった。

そして辞任することになった。

 

ではもし、あの御家騒動で大塚勝久会長が勝っていて、会員制を続けていたらどうなっていただろうか。

それは誰も分からない。

 

及ばずながらも自分達でビジネスをやっていた身として思うこと。

それは、「ビジネスの結果なんて誰にも分からない」ということ。

 

大塚久美子社長の戦略は尽く上手くいかなかったのも事実。これは否定できない。

ただし

あの時しっかりと企業としての「ミッション」をしっかりと語っていたら。。。

あの時メディアが走らせていた「情報の錯誤」をしっかりと修正できていたら。。。

もしかしたら、違う未来がきていたかもしれない。

あれだけの大きく強い会社が、ここまで弱くなり自力で立ち上がれなってしまう

発信力の大切さとメディアの力

僕らはここをしっかりと認識し、生き残らなければいけない。

そして、「インテリア業界をアップデート」しなければならない。

 

社長交代により、新生大塚家具は完全に僕の知らない会社になる。

それでも僕はきっと、大塚家具のファンであることは変わらないと思う。

僕を育ててくれた大塚家具に改めて感謝し、今後の新たな発展を祈るばかり。

 

大塚久美子社長、大変な期間の任務、本当にお疲れ様でした。