野沢ともみ

アウトドアライター・デザイナー。小柄女子でも背負える軽量&コンパクトな荷物でキャンプをする様子を、Twitter(@TOMOchanCAMP) にて発信中。めんどくさがり屋をこじらせ、テントよりも設営が簡単なハンモックに泊まるキャンプスタイルばかり。ハンモックをこよなく愛し、国内未発売モノ含むいろんなハンモックを使うハンモックオタク。アウトドア雑誌やWebメディアにて記事執筆中。

ハンモックと睡眠。寝方・背中冷え対策を考える

ZZZ….ZZZ…..

あっ、やばっ!もうこんな時間だ・・・!

 

 仮眠のつもりが、ハンモックがあまりに気持ち良すぎてすっかり熟睡しておりました。
おはようございます。

前回の記事では「お外ハンモックのはじめかた基本のき 」と題しまして、外でハンモックを張るための道具を中心に紹介しました。

今回はもう少し深掘りして「ハンモックで快適に眠ること」について考えたいと思います。

 

 

ハンモックで寝てみて分かった「地獄」とその対策

さっきまでハンモックで仮眠 爆睡しておいて、いきなりネガティブなことを言うのはどうかと思うのですが、ハンモックで眠ると結構な確率で”ある地獄”に遭遇します。

 

ハンモックを張った後、試しに座ってみる・・・問題なし!

試しに寝転がってゴロゴロしてみる・・・問題なし!

気持ちいいー!よく眠れそうだーー!

 

なんて思って、しばらくゴロゴロした後 少し眠気におそわれたその時です。

 

「あれ??なんかスースーする・・・寒い・・・」

 

冷えを感じて慌ててブランケットを布団のように掛けてみるも、スースーする感じはおさまらず。
ハンモックに触れている背中を中心に、ジワジワと体温をうばわれるような感覚に陥ります。

とにかく背中だけがやたらとひんやりするのです。

 

「もしや私、背中だけ裸か?」とさえ思うほど。

(ちゃんと服着てました。大丈夫)

 

ハンモックはあんな癒やし系な見た目で、誰でも気持ちよく寝られそうな雰囲気なのに、正直なところ一晩過ごすと結構寒いです。
特に、よく売っているナイロン製のアウトドア用ハンモックはコンパクトな分、生地が薄いので背中が冷えます。

いやー大丈夫大丈夫!包まれてるわけだしサ!大丈夫でしょう〜!

なんて思っていて、いざ睡眠を取ろうとしたら「背中の冷え地獄」で寝られない・・・というのはよくある話。
そんなことにならないためには、アンダーキルトというアイテムを使うことをおすすめします。

アンダーキルトを使うと…

お分かりいただけただろうか……ハンモックの下に茶色のもこもこしたものが付いているのを………これがアンダーキルトである

“アンダー”ということで、簡単にいうとハンモックの下につける寝袋的なものです。

オムツみたいですがオムツではありません。吸水性能とかはないです。

 

普通の寝袋と近しい見た目ではありますが、ハンモック本体の下に付けることで ダウンがつぶれない=暖かさを保てる という仕組みです。

素晴らしすぎますね。これ考えた人、天才でしょ…

これをつければハンモックでの包まれ感はそのままで、背中も暖かいので一晩安心して眠れます。
一晩どころか、朝になってもハンモックから降りたくなくなるほどポカポカしていて快適です。

どうにかこうにかハンモックから降りずに生きていけないか、と真剣に考えたりもしましたがそれはさすがに無理そうでした。

 

ハンモックで寝ると、腰痛くないのか問題

 

ハンモックで一晩寝るという話をすると、
必ずと言って良いほど聞かれる
「腰痛くないんですか?」という質問。

結論、「寝方次第で普通に腰痛いです・・・」

ちなみに私は腰痛持ちで、ベッドのマットレスが柔らかいとすぐ腰が痛くなるタイプです。
要するに腰が沈んでしまうとダメなようで、そんな姿勢で寝ると朝起きてイテテテテ・・・となります。

ハンモックは一見腰に悪そうですが、実は寝方にちょっとしたコツがあります。それは、

「真っすぐではなく斜めに寝る」


秘技、”斜め寝”です。

どういうことなのか、図で表すと・・・

こういうことです。絵心がないのはどうかそっとしておいてくださいお願いします!

 

実はこの寝方がハンモックの正しい寝方のようで。
斜めに寝ることで腰が沈みにくくなります。逆に、素直に真っすぐ寝ると体がくの字になってしまい腰が沈んでしまうんですね。

ほんとかよ?!!と思った方はぜひ次にハンモックで寝転がる機会があればやってみてください。
やってみると、「ほー!」と思うはずです。

ハンモックの生地や形によっても異なる、腰の沈み

寝方以外にももうひとつ。
ハンモックの生地や形によっても腰が沈みやすい・沈みにくいがあります。

ヘネシーハンモックというメーカーのように、最初から斜めに寝ることを想定した形であったり、
伸びにくい生地のハンモックは腰が沈みにくい傾向があると思います。

とても柔らかい生地のeno スーパーサブというハンモックでずっと寝ていた私が、初めてヘネシーハンモックで寝たときの衝撃は忘れません。「板の上で寝てるのでは・・・?」と思ったほど、腰の沈み方がいつもと明らかに異なりました。

(そして「板」を想像しすぎて、回らないお寿司が食べたくなってしまいました。
今でもヘネシーハンモックで眠る日は無性に回らないお寿司が食べたくなります、困った)

 

マットレスに好みがあるように、ハンモックも好みが分かれたり、自分の体に合う合わないがあります。腰が心配な方はハンモック選びもじっくりとおこなうのが良いかもしれません。

 

 

そんなわけで、今回は「ハンモックで快適に眠ること」について考えてみました。

寒さ&腰痛もなく、快適に眠れるといいですよね。

そろそろ眠くなってきたので、このままハンモックで回らないお寿司のことでも考えながら寝ます。
おやすみなさい。