野沢ともみ

アウトドアライター・デザイナー。小柄女子でも背負える軽量&コンパクトな荷物でキャンプをする様子を、Twitter(@TOMOchanCAMP) にて発信中。めんどくさがり屋をこじらせ、テントよりも設営が簡単なハンモックに泊まるキャンプスタイルばかり。ハンモックをこよなく愛し、国内未発売モノ含むいろんなハンモックを使うハンモックオタク。アウトドア雑誌やWebメディアにて記事執筆中。

ハンモックと酒 〜贅沢だけど気をつけたいハンモック呑み〜

こんにちは。ここ最近すっかり暑さにやられていた私です。

こちら岐阜県の田舎では、夕方少し涼しくなってきました。やったー!やっと気持ち良い季節がやってくるぞ!

秋の気配が深まって額に汗を流さなくて良い季節になったら……のんびり、そしてしっぽりとハンモックで過ごしたいとたくらんでおります。満月やら紅葉やら「しっぽり」が似合うイベントが満載の秋。「ハンモックでしっぽりとお酒を呑む」なんて過ごし方もとても贅沢で良いですよね。


贅沢!ハンモックで1人呑み

柔らかく包み込んでくれるハンモックに深く腰かけて、好きなお酒を味わう……なんてすてきな過ごし方なんでしょう。

世間一般ではハンモックはお昼寝で使うものというイメージが強いと思うのですが、腰掛けて椅子のように使うこともできます。高さ調整も可能なので、よりリラックスできる姿勢になれるのもメリットです。大きなソファを独り占めしてくつろいでいる感覚に近いですね。誰にも怒られないし、最高!

ハンモック自体の設営もわずか数分で済みます。ちょうど良い高さのテーブルと合わせれば、あっという間に「お外でダラダラ1人呑み会場」ができてしまうのです。ふふふ……あっ、すみません、幸せな空間を想像したらつい笑みがこぼれてしまいました。


さらに、キャンプ用の小型バーナーを一緒に使えば簡単なおつまみも作れます。凝った料理をしなくてもコンビニで買ったスルメを炙るだけでもとても贅沢です。

この時はホタルイカの素干しを炙ってちびちびと食べていました。その他にも缶詰を温めたり一人焼き肉をしたりと、一歩も動かずに手元でかんたんに済ませられるというのがより贅沢さやロマンを感じるポイントです。

自分だけの”屋外呑み会場”と、コンパクトなおつまみセット。くぅ〜〜たまんねえ!と、つい心の声がもれそうになりますね。

そしてほどよく酔っ払って気持ち良くなったら、そのままゴロンと横になってしまうというのもありではないでしょうか。普通のキャンプ用の椅子だったらそうもいかないのですが、ハンモックなら一歩も動かずに横になれます。まさに怠惰の極み!これが出来るからハンモックはやめられないのです。

 


酔いにご注意!


ハンモックは酔っ払いもやさしく包んでくれます。

しかし、揺れによる酔いには気をつけなければなりません。

ぶらんぶらんと揺れるハンモック VS 平衡感覚を失いかけている酔っ払い……想像しただけで嫌な予感しかしませんね。個人差はあると思いますが、ハンモックの揺れによって酔いが回って気持ち悪くなる可能性が大いにあります。

 

実は私も何度か経験しております。

風が強い日の出来事。お酒の量はかなり少なめだったはずなのに、ハンモックに寝転がって安定した姿勢を取った後も風のせいで揺れる揺れる……。もしかしたらシラフなら気にならないくらいの微揺れだったのかもしれませんが、その日はまるで荒波を進む船のよう。ずっとぐわんぐわん揺れているのです。

ハンモックに横たわりながら「ダイジョウブダイジョウブダイジョウブ…」とポジティブな言葉をブツブツ言ってみたり、明るい曲を口ずさんでみたりしたものの……うっ…気持ち悪くて寝れん!となり、結局その晩はハンモックを降りてトイレで過ごしました。。。あの時のトイレの優しさや神々しいたたずまいはずっと忘れることはないでしょう。ハンモックで寝ゲ○しなくて良かった……。

 

翌朝もハンモックを片付けることすら出来ないほどの二日酔いで、昼ごろまで「うん…」「ありがとう…」「大丈夫…」くらいしか言葉を発せないという、超グロッキーな状態でした。

そんな中、なぜかランチの予定だけは強行し、静岡の有名ハンバーグチェーン店・さわやかにて1時間ほど並びました。1時間並んで大半の人が名物のハンバーグを頼むのですが、どうにも二日酔いが抜けない私の胃にハンバーグは厳しいゾと判断。泣く泣く「梅しらす雑炊」を頼みました。


あー、ハンバーグ食べたかったな〜

 

でも梅しらす雑炊もめちゃくちゃおいしかったです。単純に二日酔いの体に染みる〜〜〜というだけでなく、甘めの出汁が効いていてウマイ。梅のアクセントと、一緒についてくる刻みわさび!これもまたバランスが良い。「もしかしてさわやかってハンバーグ屋さんじゃなくて料亭かなにか?」と錯覚するほどです。

今でもハンモックで酔ったことを思い出すと、梅しらす雑炊が食べたくなります。これを書いている今もすごく食べたい。

 


飲酒時は揺れない(揺れにくい)ハンモックを選ぼう

すっかり話が逸れて、二日酔いの時の梅しらす雑炊に心を持っていかれましたが、ハンモックの話に戻しましょう。

「どうして私はあの日、あんなにひどく酔いが回ってしまったのだろう…?」

そう考えた時、ひとつ致命的なミスをしていたことに気がつきました。
それはすばり、ハンモックのチョイスです。

 

タイアウトつきのハンモック

ハンモックには揺れないように(揺れにくいように)こんなパーツがついているものがあります。


タイアウトというものです。ハンモックからびよーんと出ている紐(上記でいう赤色の部分、よく伸びるゴム状)。これを地面にペグダウンします。そうすることでハンモックの生地を広げる&地面に固定させて揺れなくするということが可能なのです。

全てのハンモックについているわけではないのですが、ハンモック泊用のハンモック(泊まりを前提としたハンモック)についていることが多いです。大地のチカラを借りて、安定感が出る=揺れないというだけでなく、ハンモックの生地自体が広がるので足の置き場が確保されて楽な姿勢で寝られるというメリットもあります。

 

それにしても、私はなぜあの日タイアウト付きのハンモックを選ばなかったのだろうか……ここ数年で一番ひどい酔い方をしてしまったのでハンモックのチョイスに後悔してやみません(まあでも、おかげで梅しらす雑炊に出会えたから良いか)

酒を飲んでそのままハンモックで眠りたいと思っている方は、「タイアウトがついたハンモック」を選ぶのが良いと思います。そしてくれぐれも飲み過ぎには注意しましょう!