史佳

新潟出身の三味線プレイヤー。9歳より津軽三味線の師匠であり母でもある高橋竹育より三味線を習い始め 2000年よりプロ活動をスタート。新潟を拠点に国内外で演奏活動を行ってきた。古典を大切なベースとしながらも、伝統芸能の枠を超えた新しいニッポンの音楽を目指し、現在、ニューヨークを拠点に移し三味線芸術の新しい境地を開拓している。 YouTube公式チャンネル :https://www.youtube.com/channel/UCDcEsCsEsKHs6Oyv-i83Nfw

「TWILIGHT SHAMISEN WAVE」

3月18日、ホテル日航新潟で「TWILIGHT SHAMISEN WAVE」ディナーショーが開催された。


この日、3年ぶりにアクリル板が姿を消し、最高の空間であるホテル日航新潟の31階展望台からは、
新潟の美しい風景がパノラマで広がった。
本日は完売御礼120名ものお客様がご来場の予定である。

期待が高まる中、私はプレッシャーを感じていた。

ディナーでは、フルコース料理と菊水酒造の日本酒ペアリングが振る舞われ、乾杯酒には梅酒「紅菊水」が登場。
お料理には、「無冠帝」「菊水の辛口」「ふなぐち菊水一番しぼりスパークリング」が用意された。

豪華なラインナップに、お客様たちは存分に楽しんでいただけただろう。

パノラマから広がる夜景は、雨上がりということもあり、とても澄み切っていた。
そんな最高の贈り物と共にいよいよライブが始まった。

津軽あいや節〜佐渡おけさ入り〜からスタートし、
佐渡・日本海が一望できる会場ならではの選曲で、会場は盛り上がりを見せた。
更家健吾も登場し、史佳のソロパートでさらに会場は盛り上がった。

ライブ後半には、サプライズゲストの竹育師匠が客席から颯爽と登壇し、
親子二重奏で親子ならではの阿吽の呼吸を披露した。

オリジナル曲「神風」「桃花鳥-toki-」を演奏し、会場のボルテージはマックスに。
そして、アンコール「宇宙の花」でしっとりと泣かせた後、ダブルアンコールに突入した。

曲目は、渾身の「即興曲」。
照明がピンスポットのみになり、史佳を照らす。

盛り上がっていた会場は一気に静寂に包まれ、史佳の命の一音一音に聴き入った。
キラキラと輝きを増した音は、外に広がる夜景と見事にマッチし、最高の瞬間芸術を演出した。

このディナーショーは単なるイベントにとどまらず、3年間も続けられてきた感染対策が緩和されたことで、
全てのエンターテイメントの活気を取り戻す大きな一歩になったと確信している。

これからもっと、新潟が誇る日本酒、また地元の食文化や伝統文化を堪能できる機会に、
多くの人が訪れることを期待したい。