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発酵文化研究所(運営:株式会社Career Lab) 自身の経験から、日本人の身体に合う伝統的な「発酵食品」を手軽に続けられるようレシピ提供、ワークショップ、食育・腸活アドバイス、各種商品開発を行う。 酒粕料理研究家/発酵マイスター/上級食育アドバイザー/腸活アドバイザー

北海道の食を巡る 取材旅 vol.3【昆布】

いつも、ありがとうございます。
発酵文化研究所です。

先月に引き続き、
北海道取材で出会った食材をご紹介させていただきます。

今回は出汁としても素材としても美味しい「昆布」について。

腸内環境を整えるうえで不足しがちな、
水溶性食物繊維も豊富なので、
積極的に取り入れられることをおすすめしています。

手軽な昆布の活用法も併せてご紹介しますので、
最後まで、お読みいただけますと幸いです。


①昆布の産地と種類

よく「北海道産」という文字を見掛けるかと思いますが、
昆布の生産地は約9割が北海道だそうです。

そう思うと、逆に北海道産でない昆布を使う方が珍しいですよね。
その他、東北の三陸海岸沿いなどが知られています。

約9割もの昆布産地である北海道ですが、
地域によって昆布の種類は様々です。

主に、出汁として使われるものとしては、
利尻昆布、羅臼昆布、日高昆布、真昆布に加え、
佃煮や昆布巻き、おぼろ昆布などに加工されることの多い、
長昆布や細目昆布、ガゴメ昆布など様々です。

もちろん加工される昆布からも出汁もとれます。
当然、その逆も楽しめます。

根昆布やがごめ昆布と間違われやすいのが「めかぶ」ですが、
めかぶは昆布ではなくワカメなのですが、
こうして見ると、わかりにくいですよね。

この、きれいなヒダの部分を「めかぶ」と称することが多いですが、
この部分はワカメの根元(根っこではありません)の部分になります。

ひらひらと海中で泳いでいるワカメと比べ、
しっかり肉厚な部分ですので、
しゃきしゃきした歯ごたえから昆布のような印象ですがワカメです。

細かく刻み、食べやすくしているものなどが身近ですね。

 


②昆布だしの取り方使い方

次に、おいしい昆布だしの取り方をご紹介させていただきます。

【材料・・・お味噌汁4人分程度】
・昆布(出汁用)・・・約10g
・水・・・3カップ(600ml)

【作り方】
1:昆布の表面をペーパーなどで軽く拭く
※洗うとうま味成分が流れてしまいもったいないです。
2:分量の水と昆布を鍋に入れ30分から1時間程度
※前の晩から冷蔵庫に入れておいても。
3:鍋を火にかける(中火程度)
※沸騰しないように注意
4:鍋底から気泡が上がってき始めたら昆布を取り出す。

お好みで鰹節を足したり、
さらに煮込んで二番出汁をとることもできます。

残った昆布は保存袋に入れて保管しておき、
ある程度の量になったら解凍し、
細かく刻んで佃煮にするのがおすすめです。

お好みで胡麻や唐辛子を入れたり、
一緒に出汁をとった鰹節と共に佃煮にするのもおすすめです。

 


③昆布の楽しみ方

・昆布巻き
昆布は「よろこぶ」の語呂合わせとして、
お祝いの意味や不老長寿の意味が込められ、
ハレの日の料理の食材として使われることの多い食材です。

この時期ですと、おせち料理に昆布巻きが入りますね。
各地方によって中の具材も変わりますが、
海の幸同士で作られたものが多いように感じます。

昆布のもっちりした食感は昆布巻きならでは。
ぜひ、お試しいただきたい昆布料理です。

・塩昆布
とても身近な昆布と言っても過言ではないと思います。

私は調味料として利用することが多く、
野菜と合わせたり、肉巻きに少し入れたり。

昆布の旨味が素材と合わさり美味しさが増すだけでなく、
食物繊維をプラスすることができ一石二鳥です。

 

最後に・・・
体質改善やダイエットなどから、
腸活カウンセリングをさせていただく機会がありますが、
水溶性食物繊維を摂れていない方が多くいらっしゃいます。

もちろん野菜や果物などからも摂れるものですが、
私達の身近には「昆布」を筆頭に、海藻という食材が豊かにあります。

また、嬉しいことに塩昆布やおぼろ昆布など、
とても手軽に摂れる製品が多く発売されています。

そうした製品を上手に活用し、
美容と健康の源ともいえる腸内環境の改善につなげつつ、
日本の伝統食材の消費に貢献いただけますと幸いです(*^^*)