金沢発信☆山田元一

金沢を中心とした北陸で、企業コンサルと金沢市の農水産物ブランドのコーディネイターをしています。以前は広告出版業『金沢倶楽部』の社長でした。金沢に住んで半世紀、変化の激しいこの街から見える様々な事柄を発信して行こうと思います。個人的な趣味ではありますが、ときどき書評や音楽評を投稿する時もあります。

観光客にはまだ知られていない、夜の金沢

金沢の夜

金沢の夜は市民の楽しみの一つ。

金沢観光のアンケートなどで示される不満の第一位は、ナイト・エンターテインメントの乏しさだそうです。金沢の夜を代表する片町は、ラウンドやスナックなどが200店ほどあり、深夜まで灯りが消えることがないのですが、夜店はどこまでも男性客が相手なので、カップル客やファミリー客あるいはインバウンド客にとっては訪れるエリアにはなりません。

片町エリアには飲食店も多いのですが、大半は21時頃でオーダーストップとなり、そのあとのエンタメ、例えば、ライブハウスとかスポーツバーとか、そういうお店や場所が殆どないという状況になっています。金沢観光には夜のエクスカーションはないと業界で言われるゆえんです。

では、金沢市民は夜の楽しみはないのか、出歩かないのか、と言えば、それは違います、となります。

今回は夜の金沢のお楽しみをご紹介しましょう。

 

金沢 新天地エリア

一つは、片町エリアに隣接した新天地エリアです。

このエリアは小さなバーやスナック、飲食店が長屋のように密集していて、昭和な造りが残っており、部外者を拒むような馴染み客しか入れないような雰囲気もあってか、観光ガイドでは紹介されないところになっています。

新天地飲食街の入り口全景

観光客にはまだ知られてないということもあって、市民が積極的に通う場所にもなりつつあるようで、SNS等ではそのように語る人も多く散見されます。

戦後、区画整理などでバラック小屋のような飲み屋さんが一か所にまとめられ、ある個所はビルに、のた別のある個所は長屋に入居させたようで、その名残が今でもしっかり残っているのが、この新天地です。地区の名前にその経緯が感じられます。

もし金沢に知人友人がいらっしゃれば、そういう方々と同伴していくと楽しいのではないかと思います。というのも、馴染み客でないと、なかなかドアを開けるのも憚れる、そんな雰囲気が観光客を寄せ付けないようですから。

このような場所が、ほかにも、伝馬町通りとか、やきとり横丁とか中央味食街とか、柿木畠とか、いくつかあり、夜に探訪するのもよろしいでしょう。

やきとり横丁の入り口全景。予約困難な飲食名店も何軒かある。

片町エリアに隣接する竪町通りに、今年の夏、『REDSUN』というライブハウスがオープンし、話題になっています。

集客会場や音響設備など本格的なものにするためビルを新築して出来たもので、ライブがある時は中にバーも付設されています。

地元市民たちが楽しむ夜の金沢は、なかなか多様で、観光雑誌や観光サイトには紹介されていないというのも魅力かも知れません。