きもののパッキングにはコツがある!
前回の記事「きもの旅のすゝめ その①~コーディネート編~」では私の帰省を例に、きもので旅行をするときのコーディネートの考え方についてご紹介しました。今回は、選んだきものをよりコンパクトかつ安全に持ち運ぶためのパッキング術をご紹介します!
まずはこちらの写真から。
使う頻度別で3つのバッグに分ける
私は常に荷物が多い質で、4泊ともなるときものでなくとも大層な荷物になります。そこで使う頻度が多い順に3つのバッグに分けています。
1.着替え、ポーチなど宿に着くまで使わないものはスーツケース
2.ノートや筆記用具、電車の中で仕事をするのに必要なものや飲み物などは籐のトランク。手土産もここに。
3.お財布、スマホ、文庫本など貴重品とさっと取り出したいものは革のポシェットに。
2と3をひとつにまとめられたらいいのですが、私はいつもこれくらいの量になってしまいます…
いざ!きもののパッキング術
-
■スーツケースの底をフラットに
きもの類は全てスーツケースの中に収納しています。今回使ったのは2-3泊程度の容量のもの。きもの用のキャリーケースも持っているのですが、簡便性から普通のスーツケースを使用することが多いです。
普通のスーツケースの場合、ハンドル収納のため底に凹凸があることがほとんどです。きものをこの上に収納してしまうと凹凸のせいでシワになってしまうので、まずはこの凹凸を埋めることが大切。
着付け小物やタオルなどの小さいものを詰めて底をフラットにします。
-
■基本の重ね方は帯→襦袢→着物
きものにはふさわしい重ね順があります。それは下から帯、襦袢、着物の順番。重みがありシワになりにくい帯を下に、最もシワをつけなくない着物を一番上にすることで綺麗を保ちます。
パッキングだけでなく、箪笥や衣装ケースに詰めるときにも基本となるので、覚えておいて損はありません◎
-
■「立てたとき」を想定して詰める!
詰めているときに意外と忘れがちなのが、スーツケースは立てて使うものだということ。どういうことかというと、立てたときに下にくる部分にきものを入れてしまうと上の荷物に潰されてくちゃくちゃになってしまうのです。
そこでまず、立てたときに底に来るキャスター側に、シワになりにくいものを敷き詰めます。今回は半幅帯と角帯だったので底面にすっぽり収まりました。名古屋帯や袋帯ならきものの一番下に重ねて、底面には肌着やタオルなどを入れてクッションにすると安心です。
立てたときを想定して詰めた今回のパッキングを、図で解説するとこちらの写真のようになります。
1に帯、2に綺麗な長方形になるように風呂敷に包んだきもの類(その下には凹凸対策)、3にポーチや着付け小物などの細かいもの。シワを防ぐにはとにかく隙間をなくし平らにすることが大事なので、隙間に歯ブラシやヘアケアグッズなどを詰めて密度を上げています!
とにもかくにも着物をシワにしないことが命!!
きもののパッキングは、とにもかくにも着物をシワにしないことが命!!
今回記したポイントは実践していただくと納得いただけると思います。出張で宿泊先にアイロンがない場合などは特に、シワになりにくい素材を選ぶというのも重要です。
今回は4泊5日の日程でこの荷物量だったのでコンパクトにまとまったと思いますが、寒い季節だったり履き替え用の草履が必要だったりするともっと大きなスーツケースが必要になります。
たいていの場合、洋服よりきものの方が重いので、軽量のスーツケースがおすすめです…!(私は今回この荷物を抱えて在来線での旅だったので乗り換えが辛かった)
きもので旅行の新たな楽しみを発見してください♪