sumida

東京吉祥寺で古書店「よみた屋」を営んでいます。

凡庸な古本屋の日記1

6月1日土曜日
新しく採用したアルバイトスタッフの初出勤日。相手は当然緊張しているが、こちらも緊張する。店長が仕事の説明などをして1日を終える。

6月2日日曜日
日曜日なのに、めずらしく出張買い取りがない。昼食は弁当。終日お店で本の整理。

6月3日月曜日
生命保険会社の人が来訪。貯蓄型保険をすすめられる。

6月6日木曜日
一日分の仕事を3時までに終わらせて、静岡県伊東市の客先に向けて車を走らせる。明日朝からの仕事のために前のりである。途中で食事のついでに伊豆高原ビールと八丈島産の焼酎を購入。8時前に宿に着いた。部屋は大広間を三分割して作った客室で、やけに広い。風呂は貸切とのことで、女房殿と広々とした湯船につかる。ビールと焼酎を楽しんで12時就寝。

(このときは、これが怒濤の重労働の始まりになる予感があったかもしれない)

6月7日金曜日
6時半起床。ガストのモーニングで朝食。私は和食。納豆、玉子、豚汁、蓮根のキンピラ、漬物。女房殿は洋食。ベーコン、ソーセージ、スクランブルエッグ、トースト。どちらもスープとドリンクバー付だ。味はともかく、これで700円は安い。

管理人さんに鍵を開けてもらい、9時作業開始。13時までに3トン車一杯の本をトラックに積める状態にしなければならない。女房殿とふたり無心に本を縛る。

12時に運送屋さんが到着。いつも約束の時間より早めに来てくれる。縛りを手伝ってもらう。13時、お客さんが頼んでくれた片付けの業者さんが、トラックへの積み込みを手伝ってくれる。

2時半、トラック出発。コンビニで買っておいたおにぎりを食べ、残った文庫などを縛って家の車に積み込む。5時45分、1トン分の本を積み終えて終了する。雑誌や小説単行本などが残ってしまったが、あとは古紙として処分していただくしかない。

帰り道にある立ち寄り温泉で汗を流し、着替えを済ます。夕食はやはり帰り道沿いの中華料理店。牛肉の胡椒炒め、ラーメン、餃子、炒飯を分け合って。11時帰宅。

6月8日土曜日
伊東市からトラックで運んでもらった本をスタッフ2名、店長と私の4人で仕分け。疲れているので判断力が鈍い。昼食はキッチンカロリー。休憩中に女房殿用のヘッドランプを買う。若いスタッフが働いてくれるので作業ははかどり、5時前に作業を終えた。早いので、打ち上げはなしで直帰にする。

女房殿とふたりでランチョン。自家製ロースハムとメンチカツ。ビールを2杯ずつ。

6月9日日曜日
車に積んである本を店に下ろして、均一と店内で使う本に仕分け。昼食はそば小エビ天丼。3時から新規スタッフの面接。

6月10日月曜日
金曜日に仕分けして出品した本に封筒付け忘れがあったと中央市の方から電話。詫びて封筒を追加してもらう。

6月11日火曜日
4時半起床。6時尾瀬ハイキングに向けて車で出発。10時20時鳩待峠から歩行開始。13時45分尾瀬小屋到着。昼食は尾瀬小屋の名物ステーキ丼とチキンのコンフィ。夕飯は豚肉の赤ワイン煮が出た。

6月12日水曜日
4時起床。朝靄の尾瀬ヶ原を散策。小屋の昼食をいただいて、ヨッピ橋経由で帰る。山の鼻で蕎麦の昼食。途中渋滞もなく6時帰宅。

6月13日木曜日
古書組合で予定されていた会議が中止になったので、終日お店で本の整理。昼食は渡り蟹のパスタ。著者の小林昌樹さんより『もっと調べる技術』をご恵投いただく。早めに帰宅。

夕食は肉とワカメの韓国風スープを女房殿が作ってくれた。

6月14日金曜日
都下で出張買い取り。女性スタッフと二人で出かける。6000冊あり。文庫多し。今日はとりあえず2000冊分を引き取ってくる。約1トン。ほとんどを2階から降ろしたので疲れた。本を店に降ろして帰宅。

6月15日土曜日
久しぶりに井の頭公園をウォーキング。帽子を忘れてしまったので頭が暑い。井の頭の弁天様で読経の声。

前日の買い取り分を仕分け。個人全集類を値付け。単行本の大部分は外の100円均一へ。文庫は店長にまかせる。昼食はきのうに続き二枚ざるそば。

別に部屋を借りている息子が久しぶりに戻ってきた。夕飯はヒレカツ、だし巻きたまご、馬刺し。

(このときはさらなる重労働がこのさき待ち受けているとはつゆ知らなかった)