SHINGO KURONO

1985年生まれ。2006年フランスへ渡りデザインを学ぶ。帰国後国内のデザイン事務所で経験を積み、2015年独立、デザインプロジェクト humar.(ユーモア) に参加。プロダクト、グラフィック、WEBデザインなどジャンルレスにデザイン活動をしている。作る側とそれを使う側の新しいコミュニケーションを模索するTHE HOTEL LINKSや、お茶ブランドTheThéを運営。 http://www.shingokurono.com http://humar.co http://www.thehotellinks.co http://the2.co

3D

小学校の時だったか、近くのハッピー書房という本屋(思い返してみるといい名前)で寄り目をすると立体的に恐竜のかたちだとか文字だとかが浮かび上がる本を買ってもらったことがある。

横に並んだ同じ形の絵を、寄り目をして重ねると立体的にみえるというものなのだが、どうしてもみえないページが2、3ページあって、朝から晩まで寄り目をしていた。

最終的にみえるようになったかどうかは覚えてないけれど、同じ絵が2つ並べば立体にみえるというのを知ってからしばらくは自前の立体絵を作ろうとノートに同じ絵を2つ描いては寄り目をし、また絵を描いては寄り目をしていた。

絵と絵の距離が遠いほど難易度があがるので、だんだんと絵の距離を離しては寄り目をし、さらに絵の距離を離しては時間をかけて寄り目をしていた。

僕にもし子供がいたら四六時中寄り目をしている息子に対してこの子大丈夫かしらと思ってしまいそうだが、放っておいてくれた親にありがとうといいたい。

さんざん寄り目をしたのにも関わらず、どちらかというと目が離れていて、高校の時にはウミガメと呼ばれていました。(ちなみにその友達はゴキブリと呼ばれていた。みんなひどいなぁ。)

ゴキブリとウミガメで仲良く歩いていたわけだ。

Shingo Kurono

 

 

 

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