柳父 豊/Yutaka Yanabu

家具・インテリア『Rigna(リグナ)』代表取締役社長(東証一部 綿半グループ) 1989年大阪府生まれ。2013年立命館大学の建築学科卒業後に東証一部の大手照明メーカーに入社。その後不動産ベンチャーに転職で上京。4年の勤務のうち後半2年は副業起業。当時26歳の時に“紳士の社交場”をコンセプトとした移動式ミュージックバーを共同代表として起業する。2018年経営者としての成長を求めてベンチャーへ転職(事業の共同代表も退任)。社長室室長として経営に携わる。2019年8月にリグナ株式会社へ社長室室長としてジョイン。2020年2月に取締役社長に就任。10月に東証一部の綿半ホールディングスへM&Aでグループ入り。代表取締役社長に就任。

ブランディング戦略としての「スーツ」のすすめ

サマースーツ。軽い素材のスーツと華やかなタイ

今回はスーツを着ることをビジネスライクにオススメします。ビジネス的解釈としても非常にスーツはオススメできるのです。

そもそも僕はファッション/デザイン/哲学としてスーツが好きです

そもそも何故ビジネスシーンでファッションのカジュアル化が進むのか?

・アメリカのシリコンバレー的ITスタートアップの企業の社会的インパクト

・地球温暖化によるクールビズ

・働き方改革による作業視点的合理化

まず、IT企業がデニムにTシャツの制服をもたらし、働き方改革をしたと思っています。ここにもかなりアメリカ的IT企業、とりわけスタートアップのカルチャーを背景とした影響が大きく、彼らのその服装はもはや「ブランディング戦略としてのカジュアル服」であって、好きか嫌いかではないと考えます。

もちろん、皆様が一番最初に想像する地球温暖化の観点や業務効率化のための脱スーツの風潮によって、IT企業以外の一般ビジネスマンのカジュアル化を促しているのも間違いなくありますよね。

このあたりは時代を考えると当たり前のように思いますし、スマートな気がしますよね?けど、僕はそれらを上回るスーツのビジネスメリットを感じます。

ブランディング戦略としてのスーツという選択

・信用経済の世の中において信用を得られやすい視覚的プレゼンである

・事前データのないリアル社会上での良質な偶発的出会い

・共通ルールのあるスーツの世界だからこそ強いプレゼンスが発揮出来る

まずスーツを着こなしてるビジネスマンの圧倒的な社会的信頼感です。感とつけているようにこれはかなり印象操作であることは認めたうえで、そこが最大の重要なポイントです。

信用を稼いだ人が人が全てを手に入れると言われる信用経済の時代において、信用を服装からも得られるというが最大のメリット。スーツを着ているビジネスマンとカジュアルな服装の方とを見比べた時の信頼感の感覚は説明も不要ですし、異論もないと思います。繰り返しですが信頼“感”という点になりますので人間性としての中身が最終的には重要ですが、初見の印象はかなり重要ですよね。

 

スーツは、良質な出会いのきっかけにもなる


また、
SNSと違って顔には肩書きやプロフィールは書いてません。どんな人なのか推測するには立ち振る舞いと服装しかないのです。レストランやバーで僕も何回も経験したことがありますが、スーツをしっかり着こなしているからこその良質な出会いがあります。

そもそもスーツを着ていないと入れないお店もありますし、カジュアルな方がいらっしゃるバーなんかでもスーツを着ているからのお店側や他のお客様の安心感は確実にあります。私もお店側を経験していたので分かります。それが何かの話のキッカケや場合によっては座る席にも影響するのです。

知らないバーテンダーのお店でもスーツをしっかり着ているからこそ話しかけてくれたり、たまたま隣にいる方が話しかけてくれることがあります。それってスーツ関係あるの?と思う方もいますが、関係あるのです。人は見た目で大きく印象などを決めることは脳科学的にも証明されています。

キチッとしているビジネスマンや、お綺麗な女性と仲良くなる時はスーツをしっかり着ている時に多いのは個人経験則でも当てはまります。

存在感を発揮するための、スーツ


そして最後にプレゼンス、つまり存在感です。個性やオリジナリティーが求められる現代において、スーツはセンスなどの右脳的バリューを提示し、そこでプレゼンスを発揮出来るのです。

それはカジュアルファッションに正解やルールがない中、スーツは基本的共通ルールなどがあるからこそアレンジや捻りでセンスを打ち出す事が出来るのです。

同時にどこまで遊びを持たせて、どこまで社会的ルールを抑えているかも表現できる

制服全般に言える事ではあるのですが、原理原則があるのがスーツです。それを抑えた上で個性を出す。色合いやサイジング、人によっては着崩しなども。すべてはある程度の共通ルールがあるから違いを微妙な加減だけで表現出来る。シンプルな料理ほどセンスや腕の差が出るのと同じです。

カジュアルでごまかせてもスーツだからこそごまかせない教養や美的センス、自己表現や相手との関係値の表現のような社会性も持たせることが出来るのです。

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かなりギークなブログになりましたが、実はスーツってビジネスマンのブランディング戦略的にかなり武器になることの可能性だけでも伝わっていれば幸いです!