hatao

ケルト&北欧の笛奏者、音楽教師、音楽教材著者、楽器店経営者。 ハープと笛のhttp://hataonami.com、ケルトの笛屋さんhttp://celtnofue.com 演奏、教育、普及で音楽を広める。18年京都烏丸錦に、19年東京都ひばりヶ丘に日本初ケルト音楽専門の楽器店を開店。En한中 3か国語学習中。

菊水酒造「無冠帝」をフランスの一流アーティストに飲ませてみた!

フランスから、世界最高峰のケルトのフルーティストが来日中!

こんにちは、ケルトの笛のhataoです。

僕は、アイリッシュ・フルートという、ケルト音楽(西ヨーロッパの伝統音楽)で主に使われる木のフルートを演奏しています。このフルートの素晴らしさを、日本のみなさんにも知ってほしくて、今月、フランスから世界最高峰のフルート奏者を呼んで、ツアーをしているまっ最中です。

その名はシルヴァン・バルーとロナン・ペレン

フランスの北西部、ブルターニュ地方は、古代のケルト人が流れ着いた土地のひとつ。今でも「ブレトン語」という、ケルトの言葉が話されています。かの地より、フルート奏者のシルヴァン・バルーさん、そして伴奏者のロナン・ペレンさんを招き、京都市、大阪市、名古屋、愛知県新城市、長野県松本市、栃木県宇都宮市、東京都を10日間に渡ってツアーします。ツアーは12月15日まで開催しています。

ツアーの詳細はこちらです。
https://celtnofue.com/about/201912.html

彼らから日本の皆さんへのメッセージと素晴らしい演奏を、動画でご覧ください!

世界中を旅するアーティストたちが出会う、日本酒の味

シルヴァンさんたちは、世界中から声がかかる超・人気アーティスト。これまで旅した国は数しれず、欧米諸国はもとより最近はトルコ、イスラエル、イラン、インドなど中近東もよく行っているそう。どの国でも熱烈な歓待を受けています。そう、彼らは、世界の美食と、美しい景色や音楽を知っているのです。

そんな彼らにとって日本は初めて。景色も人にも異文化にも、興味津々です。僕がプレゼントした作務衣(さむえ)に喜び、僕の友人の雅楽の生演奏に感激し、京都では老舗で包丁を買うという具合に、日本がとっても気に入った様子。これからのツアーは必ず良いものになるに違いありません。

さあ、そんな彼らが菊水酒造「無冠帝」を飲んだらどんな反応をするのか? ん、なんだか急に流れがCMくさくなってしまいましたね。

実はこのBrewは、新潟の菊水酒造が運営するブログですので、毎月お礼として僕にお酒が届くのです。彼らが来ているこの機会に、日本が誇る米どころ新潟の米を使った日本酒を味わってもらおうじゃありませんか。

無冠帝を飲ませたら、予想外の反応が返ってきた!

京都での初日のコンサートを大好評のうちに終え、帰宅した彼らに、ナイトキャップとして1杯、勧めてみました。

まず何も言わずに、グラスを廻しながら匂いを嗅ぐ二人。これって、あまり日本人はしないような……。そして、「甘い香りがするね」「アーモンドのような匂いだ」とのコメント。

少し口に含み、そばをすするような音をたてて空気と絡ませて、飲み込まずに舌の上で転がします。その後で鼻から空気を吸っています。いやあ、動作がいちいちフランス人で笑ってしまいそうになります。

一口飲みこんだところで、感想を伺いました。

「初めて飲んだ酒より、甘い」。

日本酒を飲むのは2度目の彼ら。1度目は到着したその日なので、そのお酒が基準となります。最初に飲んだのは、某日本料理店のオリジナルの純米吟醸なのですが、基準となっているようです。「ポーランドのウォッカ、ズブロッカのようだ」。なるほど、思いもしない感想です。

それから、「舌の上で味が消えるのが速い。その後で、アルコールの香りが追ってくる」。
なるほど、淡麗辛口をこう表現するのですね。確かに、無冠帝には辛味を足すために醸造アルコールが含まれていますから、それを感じたのでしょう。すごく繊細な舌です。

どんな料理が合うか、訊いてみました。

「食前酒として飲みたい酒だね。デーツやレーズンなどのドライフルーツ、それから塩ピーナッツのような塩気のあるものと一緒に合わせたい」。

僕は日本酒をこういうふうに合わせるという発想がなかったので、新鮮です。

すごい味覚ですね、というと、「フランス人は良いワインを識別するのに、味覚・嗅覚を大事にする。どんな酒が良いのかは、ワインが教えてくれる」。との、ありがたきコメントをいただきました。

アーティストは音感だけではなく五感すべてが優れているのですね! 改めて感心しました。

ライブはこれから10日の名古屋~15日の東京へと続きます。本物のアーティストたちに直接会いに、ぜひライブ会場へ脚をお運びください!