hatao

ケルト&北欧の笛奏者、音楽教師、音楽教材著者、楽器店経営者。 ハープと笛のhttp://hataonami.com、ケルトの笛屋さんhttp://celtnofue.com 演奏、教育、普及で音楽を広める。18年京都烏丸錦に、19年東京都ひばりヶ丘に日本初ケルト音楽専門の楽器店を開店。En한中 3か国語学習中。

イベントを自粛しなかった理由、そして対策を話します

こんにちは! ケルトの笛のhataoです。

昨日は僕の経営する楽器店「ケルトの笛屋さん」京都店の開店2周年記念イベントがありました。

「ケルトの笛屋さん」は、ケルト音楽で使われる各種楽器を専門的に取り扱う日本で唯一のお店で、ネット店、東京店、京都店の3店舗があります。

https://celtnofue.com/

京都店は、京都の中心で、ビジネス・金融街でもある烏丸駅から徒歩1分の便利な立地にあります。店舗スペースは小さく、週末それも1日5時間だけの短時間営業ですが、たくさんのお客様に愛されて、無事に2周年を迎えることができました。

こんな時だからこそ、音楽の力を信じたい

イベントはお昼から深夜まで、楽器の無料体験会やコンサート、自由参加の楽器のセッションなどを予定していました。昨年開催した1周年イベントにはたくさんのお客様が来て盛り上がりました。

しかしご存知の通りの世情で、イベントは中止や延期が相次いでいます。大阪ではライブハウスで集団感染が発生し、店名がマスコミに出され、「店も客もこんな時期に何を考えているんだ!」と大バッシングを受けました。経営者の心情や苦労を思うと、心から同情します。世間の音楽業界への視線が厳しいことを痛感しました。

当店は狭く、5人も入ると混雑してしまいます。楽器は湿度・温度管理が大切ですから換気が十分とは言えませんし、笛を扱っているため、試奏で吹き回しもします。
当店で集団感染を出してしまっては、お店の営業は当然のこと、ビルや大家さんにも迷惑をかけてしまいます。そのためイベントの開催の可否を直前まで悩みました。

イベントを強行すると「お金のために命を犠牲にするのか」と非難される昨今ですが、このイベントは利益目的で計画しているわけではありません。むしろ、赤字になることがわかっていました。

というのも、お客様は入場無料で体験会やコンサートを楽しめますし、私は出演者への謝礼を支払わなくてはいけません。楽器店スタッフも増員します。それらの経費を支払うと、楽器店の売上が多少多くても、トータルでは赤字になることはわかっていました。

単純にお金や感染リスクを考えれば中止するのは一番合理的で、かつラクな方法です。それでも開催したのは、毎日ネガティブなニュースで気持ちが暗くなるような時にこそ、音楽が心の救いになることを伝えたかったからなのです。

感染予防を徹底してイベントを決行しました

イベント開催の1週間前に、京都では感染拡大が起きていないという客観的な状況と、万全の対策を行えばリスクを下げることができることから、開催を決断しました。当店が採った対策は以下のとおりです。店舗営業やイベント主催をされる方の参考になればと思い、掲載します。

・従業員は全員マスク着用をして接客

・お客様にもマスクの着用をお願いし、持っていない方のための予備マスクを用意

・換気を十分に行うため、楽器店の出入り口(階段側)を常時開放

・部屋に5名以上の入室を制限

・楽器店の階段のおどり場に検温担当者を置き、 非接触体温計で体温を測り、37.5度以上の方は来店をお断りすると告知(非接触体温計が買えなかったので、友達から借りました。ありがとう!)

・入店時にお客様の手指のアルコール消毒をお願い

・楽器店のドアノブなど、手を触れそうな箇所を除菌ができるファブリーズで1時間おきに消毒
※結果的には、ドアを開放していたので、ドアノブの消毒作業はしませんでした。

・管楽器の試奏後は除菌用アルコールで消毒した

・お客様にせき・くしゃみマナー徹底についてお願いし、従業員の感染予防対策への行動への理解をお願い

そして、これらの対策を行うことを開催数日前にブログで公表しました。公表することで、当店が考えもなくイベントを開催しているわけはないことが事前に伝わりますから、お客様も安心してご来店できます。また仮に感染者が出てしまったとしても、当店の立場を自信をもって主張できます。

開催したことに後悔はありません

 

今回は3日前までイベントの開催の可否を発表しておらず、また直前の状況次第では中止することも検討していたため、思い切った宣伝活動ができませんでした。ちらしを作ると情報の訂正が難しいため、チラシは印刷せず、SNSとホームページやメルマガなどネットだけの宣伝でした。

お客様の来客予想については、複雑な気持ちがありました。入場制限を設けていたため、大勢の方が一気にいらっしゃってもご迷惑をかけますし、かといって感染を恐れてお客様が全くいらっしゃらないのでは、開催する意味がありません。

その点において、常に適度な人数のお客様がお店におり、接客もスムーズにできる状態を作ることができたかと思います。今の所、体調不良を訴える声は聞きません。さしあたり、SNS上での批判もないようです。

また肝心の売上としては、大型の楽器や高級な楽器がいくつか売れたため予想以上の良い売上を上げることができ、結果的に赤字を回避することができました。

この非常事態はどうやら長く続くことになりそうです。イベントの自粛が何ヶ月も続けば、深刻な経済的な影響を及ぼします。そうすると病気そのものよりも、もっと大きな被害を出しかねません。感染リスクを押さえながらイベントを開催できたことについては、結果的には良かったのではないかと考えています。

前回はレッスンの話を続けると書いていたのですが、今、イベントを実行するかについては大勢の方が悩んでいるところでしょうから、話題を切り替えました。読者の方でイベントの開催を予定・企画している方は、適切な対策を施せば萎縮しすぎることはないことをお伝えしたいです。

また次回お会いしましょう! 皆様もどうぞお大事に!