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ケルト&北欧の笛奏者、音楽教師、音楽教材著者、楽器店経営者。 ハープと笛のhttp://hataonami.com、ケルトの笛屋さんhttp://celtnofue.com 演奏、教育、普及で音楽を広める。18年京都烏丸錦に、19年東京都ひばりヶ丘に日本初ケルト音楽専門の楽器店を開店。En한中 3か国語学習中。

チームの価値観を明確にする22の質問

私が経営する楽器店は、私を含む4人のスタッフだけの、小さなチームです。スタッフは兵庫・滋賀・東京の3つの場所でバラバラで生活しています。

代表の私以外の3人は東京・京都・通販の3つの店舗のそれぞれの店長で、販売を担当しつつ、ホームページ製作や映像製作、ブログとSNS運営などそれぞれの才能を生かした部門を兼任しています。もちろん皆が音楽大好き、楽器好きです。

普段はリモート生活をしながらSlackを使ってテキストのみで業務連絡を取り合っています。勤務時間を決めずに働いているので、それぞれが自分のペースで返信をしています。

初めて4人でオンライン会議を開催

そんな私達が初めて4人全員でオンライン会議をします。

コロナウィルスによる事業環境の変化や今後やってくる新しい時代を見越して、重要な決断をする前にメンバーの価値観を確認し合い、現状を改善し予想される問題への対処や将来の進路について、スムーズに意思決定ができるようにするためです。

しかしいきなり会議をするとリーダーの私が一方的に言いたいことを言って終わりそうなので、私からアンケートを送り、それぞれが考えをまとめて、それをもとに私がマインドマップを作成しチームで共有、会議当日までに全員が考えを用意して臨むことにしました。

チームの価値観を明確にする質問項目

用意した質問は、以下のとおりです。

1・【仕事について】

(1) 業務内容に満足していますか? 不満があるとすれば、どの点でしょうか?

(2) 労働時間について満足していますか? 不満があるとすれば、どの点でしょうか?

(3) 給与や待遇について満足していますか? 不満があるとすれば、満足な給料や待遇を得るにはどうしたら良いですか?

(4) 給与の算出方法について満足していますか? 不満があるとすれば、どうしたら改善できますか?

(5) 業務の進め方や社内連絡について、不満はありますか? あるとすれば、どうしたら改善できますか?

(6) 社内の人間関係に満足していますか?

(7) 自分やメンバーの業務で省略したほうが良い部分はどこですか?

(8) 自分やメンバーの業務でもっと丁寧にしたほうが良い部分はどこですか?

(9) 当店の経費の使い方で、節約すべきところはどこですか?

(10) 当店の経費の使い方で、もっと使うべきところはどこですか?

(11) 私達が持っている資源で、活用したほうが良いもの・ことは何ですか?

(12) 私達が行っているサービス、販売している商品で、廃止しても良いものは何ですか?

(13) 私達が今後に新しく行うべきサービス、販売すべき商品は何ですか?

(14) 私達の仕事で自分が気に入っているところは何ですか?

(15) 私達の仕事で自分がやりたいこととは何ですか?

(16) 自分がこのチームを去る時があるとすれば、どんな時ですか?

 

2・【自分について】

(1) 自分にとっての幸せとは何ですか?

(2) 人生において何を大切にして生きていますか?
例(自由であること、時間的なゆとり、満足な収入、やりがいのある仕事、充実したプライベート、人間的成長、顧客への貢献、独立、安定、冒険、etc….)

(3) 人生のゴールは何ですか? 何が出来たら満足ですか?

(4) そのゴールと現在の仕事とはどんな関係がありますか?

(5) 今後伸ばしたい職業上の能力は何ですか?

(6) 仕事や生活においてこれだけは嫌だ! ということは何ですか? (通勤、
接客、客からのクレーム、電話、会計、在庫管理、決まった時間に出勤すること etc…)

誰もが自分の立場から思ったことを遠慮なく言えるように

私達のチームは上司と部下という関係ではなく、全員でひとつのチームという意識なので、年齢差は最大で15歳ありますが、誰もが自分の立場から思ったことを遠慮なく言えるようにしたいと考えています。何を書いてもよいが、不満がある場合は同時に改善案の提案もするように伝えました。

以上の質問は、何かのマニュアルを参考にしたのではなく、自分で考えて設定しました。質問の目的は、まずはメンバーの価値観を明確にするということです。

全く異なる価値観を持ったメンバー同士では、同じ目的地に行くことができません。表明しなくてもいつかは価値観の違いがはっきりし、別々の道に進むことになるでしょう。そうなる前に、価値観を共有し、共通の目的を明らかにすることがチームの結束を強めるのです。

同じ質問は、チームで活動している人、例えばスポーツチームやサークルや音楽バンドでも応用できるかもしれません。

私はこの質問に答えるのに1時間くらいかかりました。普段ボンヤリ考えていることでも、うまく言語化できなかったり、改めて考えなくてはいけないこともありました。仕事を超えて自分について改めて考える機会になりました。

その後、全員の回答を読んで、自分に気づかなかったことが可視化され、何が問題なのかがはっきりとしました。質問された方の立場で考えると、普段言いにくくても機会がなく伝えられなかったことを伝ることができ、チームから必要とされていることや、リーダーが自分のことを考えてくれていると思うきっかけにもなるのではないでしょうか。

アンケートの結果を分類し、議題を整理

これらの基礎的な質問を踏まえた上で、現在抱えている問題、将来に起こりうる問題を議論します。アンケートの結果を以下のカテゴリーに分類して、議題をマインドマップに整理しました。

・将来やりたいこと
・事業や店舗の今後について
・組織編成について
・報酬について
・経費について
・商品について
・販路について
・マーケティングとPRについて
・梱包や出荷について
・サービスについて
・クレームと顧客対応について
・スタッフ間の連絡について
・在庫管理について
・事務について
・ホームページのコンテンツについて

マインドマップは、マインドマイスターという無料ツールを使っています。これはメンバー全員が閲覧・編集することができるので、会議中にも同時に更新ができ、会議が効率的になります。

https://www.mindmeister.com/ja

会議は、同時通話ができれば良いので、zoomを利用する予定です。

コロナで同じ場所に集まって会議をするのがはばかられる時代です。ぜひ、少人数のチームで活動している企業や団体は、参考にしてみてください。