さなえごはん

いつものごはんにひとつまみのときめきを。 お料理を、作ったり考えたり伝えたり届けたり。 アルコールの優先順位高めで生きてます。                    ◆Twitter http://twitter.com/sanae_foodgeek ◆Instagram http://Instagram.com/sanaegohan

“食いしん坊的” 旅の作り方のコツ

なかなか自由に旅ができなくなって早幾年月。
こんな窮屈な日々がいつまで・・・と途方に暮れますが、

計画を立てつつ、心置きなく出掛けられる日を待つのもすでに旅の一部。

そろそろ旅の準備体操を始めてしまおうかな。

日頃から世界を食&酒中心に回している私は、旅の主目的ももちろん食&酒。
今回は、そんな私の食いしん坊的旅の作り方を綴ってみたいと思います。

 

 ①旅先選び

私が旅先を決める主な要素は、
・行きたいお店(もしくは場所)がある
or
・行ったことのない都道府県や国

です。

昨年秋、ちょうどタイミングよく沖縄旅行に行けたのですが、

沖縄行きを決めたのも、どうしても行ってみたいレストランがあったから。

沖縄・南城市の胃袋。お料理とインテリアが素敵で、どうしても行ってみたかった。

 

「ワイナリー巡りをしたい」という理由から、新潟に出掛けたことも。

ワイナリーをはしごしながら、試飲や見学しまくって楽しかったな。

「とにかくどこか旅に出たい」という場合は、未訪問の都道府県や国から選びます。
手持ちの情報が少ないところから行程を作るのは、事前に旅先の食文化を深堀りすることにもなり、
「もう旅は始まっている」感があってわくわくする時間です。

 

②予約

日頃からSNSなどで気になるお店を見つけては、某口コミサイトやGoogleMapsに収集しているので、

行き先が決まったら、まずその地区のブックマークをチェック。

この時、見学したい工場やその直売所、酒蔵、ワイナリーがないかどうかも改めて調べます。

要予約なのか・予約日が限られているかなども併せて調べて、必要であれば手配をしておきます。

 

③市場や道の駅、直売所をチェック

旅先の日常を経験できる市場や道の駅、直売所の存在も、旅には大きな要素です。

とれたて素材を楽しめる食事処がある可能性もあるので、その有無も含めて検索。
「第〇△曜日」と、開催日時が限定された朝市があることも多いので、そちらも抜かりなく調べます。

④ローカルスーパーマーケットをチェック

市場に続いて、より日常に入り込めるスーパー、それも可能なら地域ローカルのスーパーを探します。

その土地で特徴的な野菜や肉・魚を見られたら買って帰れなくても嬉しいし、
地元メーカーや有名店が出している調味料やドレッシングを見つけるのも宝探しみたいで楽しい。
惣菜コーナーには如実に土地柄が現れるので、見たことがないものの発見や、
「噂に聞いてたのはこれかー!」という興奮も潜んでいます。

長野で見つけた寿司。食べ方すら分からない。

時間があるなら、お酒やお菓子のコーナーも地域性が出がちなので面白いです。
という具合に、一度スーパーに入ると2時間くらいかけてほぼ全棚を見て回るので、
そのための時間をしっかり確保した行程を組んでいます。(さすがにここは、同行者と別行動)

 

⑤ローカルチェーンショップをチェック

ローカル展開しているチェーンショップも見逃せないところ。

地元の方の熱い愛で守られているお店なので、ぜひとも体験しておきたいのです。

最近では、京都・志津屋(パン)のカルネをやっと食べられたのですが、
やっぱり地元民が誇るだけの印象的なおいしさでした。

志津屋のカルネ。シンプルだけど後引く軽やかなおいしさ。

海外だと、マクドナルドに行くのもおすすめ。
メニューがかなりローカライズされているので、「知っている店なのに知らないメニュー」というトキメキがあります。

 

⑥食周りの雑貨類をチェック

こうやって事前にいろいろ調べていると、その土地ならではの食器・調理道具・布など、
食周りの雑貨に関する情報も入ってきます。
沖縄旅行では、琉球漆器なるものがあることを知って専門店を訪ねました。

これがとてもモダンで素敵で。

なかなか手の出ないお値段でしたが、長居していろいろとお話を聞かせていただいちゃいました。

琉球漆器。芭蕉(バナナ)の重箱。モダンなデザインに釘付け。

 

 スーパーの雑貨売り場に、地元ならではの調理道具や食卓用品があることも。

ベトナムでは、そんなスーパーの片隅でアルミの鍋やカトラリーを見つけて狂喜乱舞した記憶もあります。

そういうところでは、観光客向けのお土産屋さんよりも安価で、より日常に根差したものを入手できるのも魅力です。

 

旅の行程作りの仕上げは。

さて、ここまで材料を揃えたら、あとは日程に合わせて組み込んでいきます。

食事の機会は1日3度なので大切に。
どう頑張っても胃は一つなので、持ち帰りできそうな食品のテイクアウト店も念頭に入れつつ。

などと、長々と語ってきましたが、
一番大切なのは、「とはいえ、予定変更や取りこぼしはあるよね」という余裕を持っておくこと。
天候や交通の都合だって、体調の変化だってある。
予定より時間を掛けたい場所が出てくることも。

万全に選択肢を用意しておいて、
いったんそれらを忘れるくらいリラックスして旅をスタートするのが良いかなーと思っています。

というわけで、さっそく私も旅を始めるとします。
皆さまも良い旅を!