さなえごはん

いつものごはんにひとつまみのときめきを。 お料理を、作ったり考えたり伝えたり届けたり。 アルコールの優先順位高めで生きてます。                    ◆Twitter http://twitter.com/sanae_foodgeek ◆Instagram http://Instagram.com/sanaegohan

秋風涼しく、熱々とろり-茄子のボロネーゼチーズ焼き-[レシピ#8]

四季によって旬の食材はそれぞれですが、中でも秋は旬のものが特に豊富なイメージ。

きのこや芋、かぼちゃ、鰹、栗、梨など、挙げていくだけでもわくわくします。秋刀魚なんて、名前に入っちゃってるくらいの旬主張。

その中でも、茄子はよく手に取る食材です。

夏場からかなりお世話になっているけど、うだるような暑さの中では作る気力の沸かなかった、熱々とろーりが嬉しいこんな料理、涼しくなった秋の夜長のおともにいかがでしょうか?

 

■茄子のボロネーゼチーズ焼き

茄子のボロネーゼ

 

・材料(2人分)

茄子 2本
オリーブオイル 適量
塩 適量

合いびき肉 100g
ミニトマト 6個(60g)
玉ねぎ 小1/2個(80g)
赤ワイン 大さじ2(30g)
ナツメグパウダー 適量
塩 適量

シュレッドチーズ お好みの量

 

◀Let’s cook!

①茄子を焼く。
茄子のヘタから垂れ下がっている、ガクの部分にぐるりと切れ目を入れて切り取る。

茄子の下処理

こんな感じ。

 

縦半分に切り、中面に塩をすりつける。
オリーブオイルをひいたフライパンに皮を下にしてのせ、蓋をして弱火で蒸し焼きにする。皮面が焼けたら、ひっくり返して再び蓋をして、中面も色よく焼く。
焼けたら耐熱皿に取り出しておく。

【ポイント!】
茄子に塩をすりこむのは、油を吸いにくくするため。
茄子の果肉はスポンジ状なので、そのまま調理すると油分を多く含みます。塩で茄子の水分を引き出し、油分が入りにくくする下処理です。

②ボロネーゼソースを作る。
玉ねぎとミニトマトをみじん切りにする。茄子を取り出したフライパンに入れて、必要であればオリーブオイルを足し、塩を振って弱火で炒める。

ひき肉に赤ワインを加え、へらを使って混ぜ込む。水気がなくなるまでしっかりと。

玉ねぎが透きとおってきたらひき肉を入れて塩を振り、弱火のままへらでほぐしながら炒める。
ひき肉の色が全体的に変わったら、ナツメグパウダーと塩で調味する。

【ポイント!】
ひき肉を炒める時にありがちなのが、肉から油が出切ってぱさぱさになってしまう失敗です。あらかじめひき肉に水分を含ませ、弱火で火入れすることでそんな失敗を回避します。
ひき肉をさわりすぎるのも失敗の原因になるので、気をつけて。

③茄子にできあがったソースをのせる。その上にお好みの量のシュレッドチーズをかける。

④トースターで6~7分焼く。チーズが溶けて、ほどよい焦げ色がついたらできあがり。

 

スパイスの中でもナツメグやシナモンって、なんとなく秋冬っぽいなと思っていて、季節になると多く取り入れています。
蒸したかぼちゃをクリームチーズとシナモンで和え、「実りの秋」を連想させるナッツ類を刻んでトッピングするなど、THE・秋!な雰囲気を演出するのによく使います。

 

料理に季節のうつろいを

春ならたけのこ、秋なら茄子など、季節を連想させる食材はいろいろあります。しかしこれらは、案外通年売り場に並んでいたりするんですね。

だからこそ、と強調したいのですが、吹く風の変化を感じたり、日差しの色が変わったことに気づいたりした、その感覚を料理に取り入れたいと思うのです。ちょっと大げさですけれども。

そうやって、新しい季節を少しずつ心と体になじませていくんだと思うと、日々の料理の楽しみも少し増えるように感じます。

これからどんどん「涼しい」から「寒い」に変わっていって、個人的には苦手な季節がやってくるのですが、食材や料理が変わっていくことは、根っからの食いしん坊精神でしっかり楽しんでいこうと思います。