MASAKO TAKANO

写真作家/美容師 美容専門学校卒業後、国内の美容室に勤めた後、2006年美容師として渡仏。帰国後も数多く海外を周り、旅の中で撮りためた写真を集めたビジュアルブック「More Than Words」を2015年出版。国内のセレクトショップをはじめ、NYの老舗ブックストア SPOONBILL & SUGARTOWN, BOOKSELLERSでも取り扱いされている。日々のふとした瞬間、ちいさなあたたかいことを綴っていきます。

ポスカで書かれたハイスタの文字

同級生にひとりはいたヒップな子。
といって思い出すひとりは、高校時代ラグビー部のキャプテンだったあの男の子。

都内の某高校のオリジナルバックの肩がけが流行っていた埼玉の田舎の電灯しかなかった高校で、Smartを一冊入れた派手なショルダーを背負っていたりとにかく人気者でいろんな意味で飛び抜けていた。

当時その友だちに廊下で「これ聞いてみ!ハイスタっていうの。ヤバイから!」ってあの大きめの声で渡されたのが、レゴの写真がジャケットのCD。それが青春音楽のはじまり。
よく聞いたもんで、あの人たちの音楽を耳にすると思い出すことがわんさか。
同世代だと同じ境遇の人も多いのでは。

昨日タワレコの前を素通りしようとした時、あーこれ好きかもって音が流れていて、目だけを向けてみたら、ナニーー!
‘NEW SINGLE ゲリラ!’ ’ハ!イ!ス!タ!’
とビックリマークだらけのポスカで書かれた懐かしい文字。Uターンしましたよね。
試聴用ヘッドフォンをかけた瞬間、あのど田舎の高校で4限が終わってボルト並みのダッシュ(イメージ)で男子生徒達が食堂に走る廊下の風景や、部活でドッロドロになってた感触や松ヤニの匂いとか、24点の数学の答案を受け取ったことや、あの子にCDを貸してもらった情景とかいろんなことが鮮明に思い出されて、なにがゲリラだと思いながらニヤケていた。その間にもスーツ姿の男性たちやOL風の女性が並べられたCDを次々に手にしてレジに向かっていった。運命共同体じゃないけど、レジに並ぶ人の中には私みたいに今いろんな思い出が降ってきてウキウキしてる人も少なからずいるだろう、私にはわかるぞ なんて勝手に思いながらまたニヤリとした。
突然の余韻に浸りながら、あの子は元気かな、あんなことあったなーって電車の中で窓をに映る自分を見つめながらボーッとしてたら最寄駅をとっくに過ぎてたけど悪くなかった。
回想がなんとも良かったな。彼らったら変わらず粋なことしてくれんじゃないの。なにがゲリラだ。ありがとう。
近々みんなで3児のパパになったヒップな子が焼く美味しい焼き鳥食べに行こっと。
ポスカが懐かしかったって話をしに行こうか。濱マイク話もできるな。
私にもあった青春時代を突然振り返っちゃったそんな昨日の帰り道でした。
なんのオチもない完全なるわたしの日記ですみません。
音とか香りとかとともに記憶がよみがえる、あのぞくっとする感じ、結構好きなんです。
だからうれしかったんです♡

好きだったそこのあなた、ハイタッチしましょ。

ということで何歳になっても
Stay Gold!!
Forever!Yay!!

Masako.