SHINGO KURONO

1985年生まれ。2006年フランスへ渡りデザインを学ぶ。帰国後国内のデザイン事務所で経験を積み、2015年独立、デザインプロジェクト humar.(ユーモア) に参加。プロダクト、グラフィック、WEBデザインなどジャンルレスにデザイン活動をしている。作る側とそれを使う側の新しいコミュニケーションを模索するTHE HOTEL LINKSや、お茶ブランドTheThéを運営。 http://www.shingokurono.com http://humar.co http://www.thehotellinks.co http://the2.co

ほんの小さな出来事に、

だいたいのことは、もしかしたら誤差のようなものかもしれないな、と思った。

誤差というよりはちょっとした違い、みたいなこと。

例えば、道を歩いていて見つけた焼き鳥屋の外観が古かった。

年季が入っていて、いいなぁ。頑固な大将がいそうだなぁと思うか、単に古いなぁで終わってしまうかの違いはほとんど渋谷で乗り換えて山手線で大崎まで行き、りんかい線の国際展示場で降りてビックサイトに行くのか、銀座線で新橋まで行きゆりかもめの国際展示場正門で降りてビックサイトに行くというくらいの違いではなかろうか。

電車で隣の席の人が鞄からごそごそと本を取り出したとする。
その本がもし、自分の好きな作家の小説だったりしたら、勝手に親近感だし、そうでもなければひっかかりもしないだろう。
ジャンプだったら、ワンピースのページをチラチラ盗み見してしまうかもしれない。

エスカレーターと、その手すりのスピードがちょっと違うとなんとなく嫌な感じがするし、頭で考える前の直感的な部分ではそのちょっとした違いを感じているのだと思う。

写真は先日和歌山に行った時、ホテルの向かい側にあったカフェ・ル・ポンの天井。
四角く切り取った天井の上に青空がひろがっていた。

Shingo Kurono

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